少し日が空いてしまいましたが、『絵入智慧の環 二編上』の続きです。
今回は大洋州。
大洋州の地図は見開きを使って、南北アメリカ大陸からアジアまでを含む地域が載せられています。
そのうち関係する地域のみ切り出します。
上部中央にある「無人島」というのは小笠原諸島と思われます。
地図上の文字が小さいので、国名リストのページを載せます。
「澳大利亜(あうすたらりや)」「たすまにや」「新(しん)じいらんど」「新(しん)かりどにや」「さんどゐち」
「呂宋(るそん)」「新(しん)ぎにや」「しりべす」「ぼるねお」「爪哇(じやわ)」「すもたら」とあります。
ニュージーランドやニューカレドニアなどの「ニュー」の部分が「新(しん)」となっています。
以前もこの頃の史料に同様にあったのを見ました。
最初はこう読んでいたのですね。それが時代が降って、どこかで現代のような読みに変わったのでしょう。
「しりべす」というのが分かりません。読みもそれで良いのか?(^_^;
地図を見つつ、あれこれ考えて、これはセレベスではないかと思い至りました。
多分合っていると思います。
右ページの頭注に「呂宋(るそん)と その みなみ の しまじまをなべてひりぴな島(たう)といふ」とあります。
フィリピンですね。
左ページの頭注には「爪哇(じやわ)とはじやがたらのことなり」とあります。
当時の日本人には、ジャガタラの方がなじみがあったのでしょうね。
ジャガタラ芋ですね。
ほんと、昔のものは楽しいです。
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