「童謡かるた」(3)
「童謡かるた」を入手しました。
タイトルに(3)を付けたのは、これまでに「童謡かるた」を2種入手していたからです。
このようなかるたです。
今回のかるたの絵は吉田迪彦氏です。
6枚だけ載せます。
やさしい絵と思います。
心が浄化されます。
童謡は良いです。
「童謡かるた」を入手しました。
タイトルに(3)を付けたのは、これまでに「童謡かるた」を2種入手していたからです。
このようなかるたです。
今回のかるたの絵は吉田迪彦氏です。
6枚だけ載せます。
やさしい絵と思います。
心が浄化されます。
童謡は良いです。
「けろけろけろっぴの回文かるた」をネットオークションで買いました。
箱(じゃなくて、筒です)から出すと、同じデザインの缶です。
絵札はこんな感じです。
相当する読み札は以下の通りです。
い:いいわ 快適ね キティかわいい
た:たいやき やいた
ち:力ためせ 攻めたら 勝ち
ふ:ふかしたアンパン あたし買ふ(う)
ゆ:ユズ ゆのなか ホカホカなの 「ユズ湯」
よ:良いしらせ ワァ! しあわせらしいよ
「い」の札にはキティちゃんが登場しています。けろけろけろっぴはキティと同じ会社であるサンリオのキャラクターなのですね。
「た」の札の「たいやき やいた」はシンプルですけど、なかなか良いですね。と思ったのですが、これ「竹やぶ焼けた」という古典的な回文を少し変えただけでもあります。
「ふ」の札の末尾は歴史的仮名遣いです。44も回文を作るのはさぞ大変だったことと思います。とはいえ、これは何とも苦し紛れですね。遊ぶのは子供ですから、歴史的仮名遣いというのは。
「ゆ」は良くできていると思います。てるてる坊主もかわいいです。
「よ」の札の絵の電話機は懐かしいです。
このかるたにはサンリオの郵便番号が印刷されていますが、3ケタです。
郵便番号が導入されたのは1968年7月1日で、この時の郵便番号は3桁または5桁でした。
これが7ケタに変わったのは1998年2月2日でした。
ということで、このかるたが作られたのは、この期間ということになります。
電話機の姿もなるほどです。
かえるのキャラクターがあれこれあって、混乱してしまいましたので、ググってみました。
けろけろけろっぴはサンリオ、ケロヨンは木馬座ですね。
薬屋さんの店頭にいるのはケロちゃんだそうで。
お風呂の黄色い桶はケロリン。これはカエルとは関係ないのですね。
先日購入した五味太郎氏の『きんぎょが にげた』を気に入ってしまい、五味氏の本を他に何か読みたくなりました。
たくさんあるので、選びようがありませんでしたが、百人一首を描いたという変わり種がありましたので、これを選びました。
中身は以下の3点セットです。
本当は中身を載せてはいけないのでしょうが、それでは紹介になりませんので、最低限を。
まず、絵巻の冒頭です。
折り本状になっていて、絵は表から裏に続くという壮大なものです。
まさに絵巻物といいますか、絵折り本です。
こんな感じで百首が載っていますが、歌と絵とは直接は関係ありません。
解説本は、見開きページに1首ずつ載っています。
右ページは歌の本文と口語訳、注。
左ページには五味氏の独自のエッセイが載っています。
たとえばこんな感じです。この文章には「優雅な無責任」というタイトルが付いています。
そして、かるた。
取り札には、絵札と一部が共通する絵が描いてあります。これも楽しいです。
「英語かるた」を入手しました。
かるたも集めていますけど、私の収集品の中で一番の変わり種です。
珍しいものが手に入りました。
絵札と読み札はこんな感じです。
読み札には英語の他に、カタカナの読みと意味とが記されています。
いろはかるたは、読み札の最初の音が絵札を取る時の最大の手がかりになりますが、このかるたでは、それは全く通用しません。
読まれた読み札の内容を理解して、それに相応しい絵を選ぶ感じでしょうか。
abc……も全く無意味ではなく、中心となる語の頭文字がabc……に選ばれています。
このような説明書が付いています。
発行年月日は記されていませんが、旧字新仮名です。
当用漢字と現代かなづかいが定められたのは、ともに昭和21年11月です。
印刷所は、現代かなづかいにはすぐにでも対応できますが、当用漢字に対応するための活字はまだ用意できなかったのかもしれません。
説明書の中程に(新中生、新高校生)とあります。
これは、新制中学校、新制高等学校の生徒という意味と思われます。
戦後の学制改革で、新制中学校が発足したのは昭和22年度、新制高等学校の発足は昭和23年度です。
かるたの用紙は厚紙ですが、紙質はあまり良くありません。
箱に描かれた「J」の絵札にはジープの絵があります。
あれこれ思い合わせるに、昭和23年代から数年以内でしょうか。
もう1つ手がかりになりそうなのが、上に示した「c」の絵札です。
ここに日めくりカレンダーが描かれています。
5月19日で土曜日です。
昭和20年代、30年代で5月19日が土曜日なのは、昭和20年、26年、31年、37年です。
とすると、昭和26年ですかね。
「e」の札の電灯の絵も懐かしいです。
あれこれおもしろいです。
「イソップかるた」を入手しました。
『少女倶楽部』の昭和6年新年号の附録です。
その中から何組か。
読み札の裏に解説が書いてあります。字が小さいですが。
「た」の札はなかなか教訓的です。
あと4組。
その解説。
「え」の札は、毛利元就の3本の矢の教えを思わせます。
3本の矢の教えの出典は知りませんが、イソップの可能性もありましょうかね。
独断と偏見で、割と有名な話を8組を載せましたが、全体的には知らない話の方が多く、興味深かったです。
納得できる教訓もあれこれありました。
楽しく為になるかるたです。
このようなかるたを入手しました。
向かって左側が箱、右側が外箱です。
編集と発行は畠中巨骨氏(俳人。広島県大竹市文化財審議官)、絵は片田天玲氏(橋本関雪門。日本南画院評議員)。
万葉植物の研究で知られる松田修氏が監修をされています。
万葉集に歌われている花を50種とりあげ、1種に付き1首選んで読み札にしています。
全部で50組です。
その中から独断と偏見で、8組を載せます。
梅は、梅花の宴の歌32首の中から主人の大伴旅人の歌が選ばれています。
朝顔は桔梗説が採用されています。
解説冊子が附属しています。
とりあげられている植物は以下の通りです。
春夏秋冬の季節順に並んでいますね。
個人的には、かたかごがないのは残念ですが、家持の1首しかないので、それで取り上げられなかったのでしょうかね。
解説はこのような内容です。
楽しいかるたです。
「神戸かるた」を入手しました。
製作は明治図書出版、発売元は兵庫県教育図書販売です。
絵札から独断と偏見で。
これらの読み札は以下の通りです。
あ:敦盛の五輪の塔は苔むしぬ
い:異人館、明治生れの風見鶏
お:大和田の泊に近く清盛塚
か:ガス灯がともった居留地今はビル
き:菊水の旗ひるがえる楠公さん
つ:つかの間の福原京や雪の御所
ふ:葺石で海を見おろす五色塚
ま:街の中生田の森の古戦場
絵札の裏面には解説が書かれています。
楠公さんについては、楠公さんの終焉の地か、水戸光圀の碑を絵札にしてほしかったです。
各地のかるたは楽しいです。
このようなものを見つけたので、興味が湧いて購入しました。
奥付です。
平成20年に花園大学の禅的教育研究室が企画製作したものです。
枚数は、絵札・字札それぞれ100枚です。
そのうちの3組。
字札が読み札で、絵札が取り札なのでしょうね。
1組目や2組目は簡単です。一番簡単かも知れません。
3組目は、絵札の意味はよく分かりますけど、読み手は「心頭滅却」の前の「安禅は……」から読み上げるわけですから、取り手は戸惑いそうです。
もう3組。
こちらも1枚目は読み札の後半が取り札になっていますので、取り手はやはり戸惑いましょう。
また、内容的には「無一物中無尽蔵」の方が主で、後半はその例示ですので、取り札は前半を描くべきかと思います。←それは超難解。(^_^;
2枚目・3枚目は難解ですね。「まくもうぞう」「もつしょうせき」と読み上げられて、これらの札を取れと言われても。
解説冊子が付いています。
このかるたは、かるたの形を取ってはいますが、実際には見て楽しむものではないかと思います。
かるたとして遊ぶには難解すぎます。
ま、だからこそ、ハードルは高くても、かるたとして遊べば勉強になるかもしれません。
こういう万葉かるたを入手しました。
枚数は読み札・取り札ともに100枚です。
そのうち任意の6枚です。
解説書が付いていて、1首につき1ページを宛てて、口訳とともに歌の解説と作者の解説が書かれています。
製作されたのは昭和59年で、中西進氏の監修、近藤信義氏の訳・解説です。
採り上げられている100首は以下の通りです。
・たまきはる宇智の大野に馬並めて朝踏ますらむその草深野(1-4)中皇命
・熟田津に船乗りせむと月待てば潮もかなひぬ今は漕ぎ出でな(1-8)額田王
・あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る(1-20)額田王
・紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑにわれ恋ひめやも(1-21)天武天皇
・春過ぎて夏来るらし白栲の衣干したり天の香具山(1-28)持統天皇
・楽浪の志賀の大わだ淀むとも昔の人にまたも逢はめやも(1-31)柿本人麻呂
・東の野にかぎろひの立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ(1-48)柿本人麻呂
・采女の袖吹きかへす明日香風都を遠みいたづらに吹く(1-51)志貴皇子
・引間野ににほふ榛原入り乱れ衣にほはせ旅のしるしに(1-57)長意吉麻呂
・君が行き日長くなりぬ山尋ね迎へか行かむ待ちにか待たむ(2-85)磐姫皇后
・秋山の木の下隠り行く水の我れこそ益さめ御思ひよりは(2-92)鏡王女
・我はもや安見児得たり皆人の得かてにすといふ安見児得たり(2-95)藤原鎌足
・我が背子を大和へ遣るとさ夜更けて暁露に我れ立ち濡れし(2-105)大伯皇女
・あしひきの山のしづくに妹待つとわれ立ち濡れぬ山のしづくに(2-107)大津皇子
・吾を待つと君が濡れけむあしひきの山のしづくに成らましものを(2-108)石川郎女
・いにしへに恋ふる鳥かも弓絃葉の御井の上より鳴き渡り行く(2-111)弓削皇子
・人言を繁み言痛み己が世に未だ渡らぬ朝川渡る(2-116)但馬皇女
・ますらをや片恋せむと嘆けども醜のますらをなほ恋ひにけり(2-117)舎人皇子
・たけばぬれたかねば長き妹が髪このころ見ぬに掻き入れつらむか(2-123)三方沙弥
・人は皆今は長しとたけと言へど君が見し髪乱れたりとも(2-124)園生羽女
・岩代の浜松が枝を引き結びま幸くあらばまた帰り見む(2-141)有間皇子
・家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る(2-142)有間皇子
・山吹の立ちよそひたる山清水汲みに行かめど道の知らなく(2-158)高市皇子
・磯の上に生ふる馬酔木を手折らめど見すべき君が在りと言はなくに(2-166)大伯皇女
・降る雪はあはにな降りそ吉隠の猪養の岡の寒からまくに(2-203)穂積皇子
・鴨山の岩根しまける我れをかも知らにと妹が待ちつつあるらむ(2-223)柿本人麻呂
・今日今日と我が待つ君は石川の峽に交りてありといはずやも(2-224)依羅娘子
・天離る夷の長道ゆ恋ひ来れば明石の門より大和島見ゆ(3-255)柿本人麻呂
・近江の海夕波千鳥汝が鳴けば心もしのにいにしへ思ほゆ(3-266)柿本人麻呂
・旅にしてもの恋しきに山下の赤のそほ船沖を漕ぐ見ゆ(3-270)高市黒人
・桜田へ鶴鳴き渡る年魚市潟潮干にけらし鶴鳴き渡る(3-271)高市黒人
・あをによし奈良の都は咲く花のにほふがごとく今盛りなり(3-328)小野老
・憶良らは今は罷らむ子泣くらむそれその母も我を待つらむぞ(3-337)山上憶良
・家にあらば妹が手まかむ草枕旅に臥やせるこの旅人あはれ(3-415)聖徳太子
・百伝ふ磐余の池に鳴く鴨を今日のみ見てや雲隠りなむ(3-416)大津皇子
・君待つと我が恋ひ居れば我が宿の簾動かし秋の風吹く(4-488)額田王
・み熊野の浦の浜木綿百重なす心は思へど直に逢はぬかも(4-496)柿本人麻呂
・君に恋ひ甚も術なみ平山の小松が下に立ち嘆くかも(4-593)笠女郎
・目には見て手には取らえぬ月の内の楓のごとき妹をいかにせむ(4-632)湯原王
・恋ひ恋ひて逢へる時だに愛しき言尽してよ長くと思はば(4-661)大伴坂上郎女
・夕闇は道たづたづし月待ちていませ我が背子その間にも見む(4-709)豊前国の娘子大宅女
・妹が見し楝の花は散りぬべしわが泣く涙いまだ干なくに(5-798)山上憶良
・銀も金も玉も何せむにまされる宝子にしかめやも(5-803)山上憶良
・遠つ人松浦佐用姫夫恋に領巾振りしより負へる山の名(5-871)作者不明
・若ければ道行き知らじ賄はせむ黄泉の使負ひて通らせ(5-905)山上憶良
・若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺をさして鶴鳴き渡る(6-919)山部赤人
・ぬばたまの夜の更けゆけば久木生ふる清き川原に千鳥しば鳴く(6-925)山部赤人
・海人娘女棚なし小舟漕ぎ出らし旅の宿りに楫の音聞こゆ(6-930)笠金村
・湯の原に鳴く葦鶴は我がごとく妹に恋ふれや時わかず鳴く(6-961)大伴旅人
・振り放けて三日月見れば一目見し人の眉引き思ほゆるかも(6-994)大伴家持
・山越えて遠津の浜の岩つつじ我が来るまでにふふみてあり待て(7-1188)作者不明
・人ならば母が愛子そあさもよし紀伊の川の辺の妹と背の山(7-1209)作者不明
・福のいかなる人か黒髪の白くなるまで妹が声を聞く(7-1411)作者不明
・名児の海を朝漕ぎ来れば海中に鹿子ぞ鳴くなるあはれその鹿子(7-1417)作者不明
・石走る垂水の上のさわらびの萌え出づる春になりにけるかも(8-1418)志貴皇子
・春の野にすみれ採みにと来しわれそ野をなつかしみ一夜寝にける(8-1424)山部赤人
・秋萩の散りの乱ひに呼びたてて鳴くなる鹿の声の遥けさ(8-1550)湯原王
・沫雪のほどろほどろに降りしけば奈良の都し思ほゆるかも(8-1639)大伴旅人
・山高み白木綿花に落ちたぎつ夏身の川門見れど飽かぬかも(9-1736)大倭
・旅人の宿りせむ野に霜降らば我が子羽ぐくめ天の鶴群(9-1791)遣唐使の母
・勝鹿の真間の井見れば立ち平し水汲ましけむ手児名し思ほゆ(9-1808)高橋虫麻呂
・藤波の散らまく惜しみ霍公鳥今城の岡を鳴きて越ゆなり(10-1944)作者不明
・風に散る花橘を袖に受けて君がみ跡と偲ひつるかも(10-1966)作者不明
・天の川楫の音聞こゆ彦星と織女と今夜逢ふらしも(10-2029)柿本人麻呂歌集
・たらちねの母が手放れ斯くばかり為方なき事はいまだ為なくに(11-2368)柿本人麻呂歌集
・朝寝髪我は梳らじうるはしき君が手枕触れてしものを(11-2578)作者不明
・難波人葦火焚く屋のすしてあれど己が妻こそ常めづらしき(11-2651)作者不明
・泊瀬川早み早瀬をむすび上げて飽かずや妹と問ひし君はも(11-2706)作者不明
・葦垣の中の和草にこやかに我れと笑まして人に知らゆな(11-2762)作者不明
・朝影に我が身はなりぬ玉かぎるほのかに見えて去にし子ゆゑに(12-3085)作者不明
・紫は灰さすものそ海石榴市の八十の衢に逢へる子や誰(12-3101)作者不明
・たらちねの母が呼ぶ名を申さめど道行く人を誰れと知りてか(12-3102)作者不明
・磯城島の大和の国に人二人ありとし思はば何か嘆かむ(13-3249)作者不明
・馬買はば妹歩行ならむよしゑやし石は履むとも吾は二人行かむ(13-3317)作者不明
・多摩川に曝す手作さらさらに何そこの児のここだ愛しき(14-3373)武蔵国東歌
・にほ鳥の葛飾早稲をにへすともその愛しきを外に立てめやも(14-3386)下総国東歌
・信濃なる筑摩の川の細石も君し踏みてば玉と拾はむ(14-3400)信濃国東歌
・我が恋はまさかもかなし草枕多胡の入野の奥もかなしも(14-3403)上野国東歌
・稲つけばかかる我が手を今夜もか殿の若子が取りて嘆かむ(14-3459)未勘国東歌
・君が行く海辺の宿に霧立たば吾が立ち嘆く息と知りませ(15-3580)遣新羅使人の縁者
・家人は帰り早来と伊波比島斎ひ待つらむ旅行く我れを(15-3636)遣新羅使人
・草枕旅を苦しみ恋ひ居れば可也の山辺にさを鹿鳴くも(15-3674)壬生宇太麻呂
・天離る鄙にも月は照れれども妹ぞ遠くは別れ来にける(15-3698)遣新羅使人
・君が行く道のながてを繰り畳ね焼きほろぼさむ天の火もがも(15-3724)狭野弟上娘子
・帰りける人来れりといひしかばほとほと死にき君かと思ひて(15-3772)狭野弟上娘子
・旅にして妹に恋ふれば霍公鳥我が住む里にこよ鳴き渡る(15-3783)中臣宅守
・春さらばかざしにせむと我が思ひし桜の花は散りにけるかも(16-3786)壮士某
・荒雄らを来むか来じかと飯盛りて門に出で立ち待てど来まさず(16-3861)作者不明
・家にてもたゆたふ命波の上に思ひし居れば奥か知らずも(17-3896)大伴旅人の傔従
・霍公鳥いとふ時なしあやめぐさかづらにせむ日こゆ鳴き渡れ(18-4035)田辺福麻呂
・なでしこが花見るごとに娘子らが笑まひのにほひ思ほゆるかも(18-4114)大伴家持
・春の園紅にほふ桃の花下照る道に出で立つ娘子(19-4139)大伴家持
・もののふの八十娘子らが汲み乱ふ寺井の上の堅香子の花(19-4143)大伴家持
・藤波の影なす海の底清み沈く石をも玉とぞ我が見る(19-4199)大伴家持
・春の野に霞たなびきうら悲しこの夕影に鴬鳴くも(19-4290)大伴家持
・わが妻はいたく恋ひらし飲む水に影さへ見えて世に忘られず(20-4322)若倭部身麻呂/遠江防人
・時々の花は咲けども何すれぞ母とふ花の咲き出来ずけむ(20-4323)丈部真麻呂/遠江防人
・唐衣裾に取りつき泣く子らを置きてそ来ぬや母なしにして(20-4401)他田舎人大島/信濃防人
・草枕旅の丸寝の紐絶えば我が手と付けろこれの針持し(20-4420)椋椅部弟女/武蔵防人妻
・新しき年の初めの初春の今日降る雪のいやしけ吉事(20-4516)大伴家持
ざっと見ると、著名な歌が採られていて、順当な選歌と思いますが、よくよく見ると、たとえば次のような歌が採られていません。
・楽浪の志賀の辛崎幸くあれど大宮人の舟待ちかねつ(1-30)柿本人麻呂
・笹の葉はみ山もさやにさやげども我れは妹思ふ別れ来ぬれば(2-133)柿本人麻呂
・田子の浦ゆうち出でて見れば真白にぞ富士の高嶺に雪は降りける(3-318)山部赤人
・み吉野の象山の際の木末にはここだも騒く鳥の声かも(6-924)山部赤人
・我が宿のいささ群竹吹く風の音のかそけきこの夕かも(19-4291)大伴家持
・うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しも独し思へば(19-4292)大伴家持
このうち最後の2首は家持の春愁三首のうちの2首です。春愁三首のうち1首だけ採ったということで理解できますが、3首目の赤人の富士山の歌などはなぜ落としたのか不思議です。
ま、いいのです。選者によって考え方には個人差がありますので、みんな同じではつまりません。
その一方で、主に作者不明の歌の中にあまり有名でない歌が何首か採られています。そのあたりもこのかるたの個性と思います。
このようなカルタを入手しました。
顔が横長で特徴的です。
桃太郎は犬と、犬は猿と手を繋いでいます。ちょっと珍しい絵柄ではないでしょうか。
金太郎と熊、兎と亀も仲良さそうです。見ていて気持ちがいいです。
箱の裏に奥付があります。
昭和17年10月のものです。
太平洋戦争が始まってから10ヶ月。戦局が変わったミッドウェー海戦はこの年の6月でした。
そういう時代背景のものですが、戦時色は全くありません。
まず4枚。
字札は以下の通りです。
ア:アトカラ イヌサルキジガ オトモスル
ウ:ウシワカマルノ ハナレワザ
カ:カレキニ ハナガ サキマシタ
キ:キンタロサンハ チカラモチ
キビ団子は串に刺されているのでしょうかね。これは初めて見ました。
金太郎の怪力ぶりを見るうさぎのしぐさがかわいいです。
続けて6枚。
字札は以下の通りです。
タ:タケノ ナカカラ カグヤヒメ
ト:トレテ ウレシイ ホホノコブ
ナ:ナカカラ パット シロケムリ
ネ:ネテヰル ウサギハ カメニマケ
レ:レツヲ ツクッタ ワニザメサン
京:京ヘ ノボッタ イッスンボウシ
驚いたのは「レ」の札です。いなばの白うさぎで、字札には「ワニザメ」とあり、絵札にもサメの絵が描かれています。
当時、この物語に登場するワニをワニザメとする説が既にあり、有力でもあったのでしょうね。意外でした。
「ア」「ウ」の札を除き、どの札も皆にこにこしていますね。玉手箱を開けてお爺さんになってしまった浦島まで。
本当に穏やかです。
物語別に集計すると次のようになります。
桃太郎 6
一寸法師 6
金太郎 5
舌切雀 5
花咲爺 4
浦島太郎 4
猿蟹合戦 3
竹取物語 3
牛若丸 2
かちかち山 2
文福茶釜 2
こぶとり 2
兎と亀 2
天の羽衣 1
因幡の素兎 1
今までに収集したおとぎ話のかるたの中に入れてみます。
桃太郎はどのかるたでも不動のトップです。
うさぎ おくやみ お知らせ.ご挨拶 かるた ぐんまちゃん どーもくん アニメ・コミック ウェブログ・ココログ関連 カメラ キャラクター ゲーム スポーツ テレビ ニュース パソコン・インターネット レトロ 万葉集 健康・病気 公開講座等 創作童話 動物 双六 古事記 古代群馬 台本 史料・資料 史跡めぐり 地図・航空写真 壬申の乱 大学生活 天文・気象 展覧会 忠臣蔵 授業 携帯・デジカメ 文具 文化・芸術 文字・言語 文学 新町駅 旅行・地域 日常 日本書紀・風土記 昔話 映画・テレビ 書籍・雑誌 東京あれこれ 植物 歴史 民俗・宗教 猫 研究 空・天体 端布 群馬あれこれ 群馬のことばと文化 群馬学 自転車 芸能・アイドル 菓子 金魚 鉄道 音楽 飛鳥・奈良 飲食 駅弁 鹿 Suica
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