音楽

2022年11月25日 (金)

ああ、あの顔で、あの声で

 今日は恒例の前橋で講座の日でしたので、100km以上の移動をものともせずに行ってきました。
 あの顔で。(^_^;
 道中、私の隣には誰も座らないかと思いましたが、そんなことは全くありませんでした。
 誰も人の顔なんぞ見てはいません。自意識過剰です。
 講座の受講生の方からは、「無理をしないように」「安静にしていた方が良いのではありませんか」などというお言葉を頂きました。
 あざはもっと広がり、やがて黄色くなって、元に戻る、と、ご自身の体験を元に話してくださった方もいらっしゃいました。
 これ以上広がって欲しくはありませんねぇ。1ヶ月先の次回の講座の時にはどうなっていましょうか。

 さて、甚だ唐突ですが、「あの顔で」というフレーズで頭に浮かぶのは伊藤久男の「暁に祈る」です。
 伊藤久男というか、古関裕而というか。
 伊藤久男は、朝ドラ「エール」で、山崎育三郎が演じたプリンスこと佐藤久志のモデルです。
Itohisao
 私は中学生の頃、ひょんなことで伊藤久男の「暁に祈る」を聴いたことで、伊藤久男と「暁に祈る」と古関裕而のファンになりました。
 ちょうどこの頃、懐メロブームで、伊藤久男も古関裕而もしばしばテレビに出ていました。
 この歌は軍歌ではあるのですが、勇ましい中に哀調を帯びた名曲と思います。古関裕而はただ者ではありません。
 それで、この歌の中に、「ああ あの顔で あの声で 手柄頼むと 妻や子が ちぎれるほどに 振った旗 遠い雲間に また浮かぶ」という歌詞があります。
 愛する妻子と別れて戦地に赴く兵隊さんの想いですね。

 再びの「さて」で、今日の夜はこんな感じです。
Kaokyoda07

 昨日はこうでした。
Kaokyoda04
 若干上に広がり、色も濃くなったでしょうか。
 このあたりで打ち止めだと良いです。

 2日にわたってお恥ずかしい画像をアップでさらしました。
 イケメンの伊藤久男の画像で多少とも中和されたら幸いです。

2022年10月20日 (木)

「かわいい魚屋さん」の端布

 「かわいい魚屋さん」の端布を入手しました。
Sakanayahagire01
 人絹で、サイズは36.5cm×80cmほどです。

 これが1単位になります。
Sakanayahagire02
 「まゝごと あそびの」「こんちは (お魚い)かゞでしょ」「かわいゝ か(わい)い」という文字があります。
 童謡「かわいい魚屋さん」をテーマにした端布ですね。
 この童謡は昭和13年にレコードになったそうですので、この端布はそれ以後のものということになりますが、そこまで古くはなさそうです。
 さしたる根拠はありませんが、昭和20年代か30年代くらいではないかと思います。

 この絵がメインでしょうね。
Sakanayahagire03
 童謡の2番の歌詞に「てんびんかついで どっこいしょ」、
 3番の歌詞に「ねじりはちまき はっぴ着て」「大だい小だいに たこにさば」とあるのに準拠して描かれています。
 こんなことを書いては野暮ですけど、ままごと遊びで魚屋さんに扮するのに、こんなに本格的な小道具を揃えるのは難しいと思います。
 これは、ままごと遊びをしている子供の頭の中の姿でしょうかね。
 ああ、野暮です。(^_^;

 魚屋さんの足元に子犬が描かれていますが、歌詞には子犬は登場しません。
 この端布のオリジナルキャラクターです。

 次の絵。
Sakanayahagire04
 これもままごと遊びです。
 左側のおかっぱの子は女の子でしょう。
 この絵にも子犬が登場しています。
 男の子に頭を押さえつけられているような。

 3枚目の絵。
Sakanayahagire05
 これも女の子でしょうね。
 お料理中のようです。
 包丁が本身のようです。危ない。

 いろいろとケチを付けましたが、見ていて楽しい端布です。

2021年11月22日 (月)

明治14年の『小学唱歌集 初編』

 またまたネットオークションの収穫物です。
 古いものが好きで、「あ、おもしろそう」と思うと、つい入札してしまいます。
 小学唱歌集です。
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 奥付を見ると、明治14年の発行で、この本は明治22年の第四板です。
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 今だと「版」と書くところですが、「板」とあるのは木版だからでしょうか。

 表紙裏。
M14shogakushoka1_02
 小学校、師範学校、中学校用ですね。
 小学校と中学校とが同レベルというのも不思議に思えますが、西洋音楽の教育が始まったばかりで、横並びなのでしょうかね。

 冒頭に「緒言」があり、筆者は音楽取調掛長の伊澤修二とあります。
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 その昔、土曜日の夜6時台にNHKで「アイウエオ」という子供向けのドラマを放送していました。
 明治初期の教育の黎明期を描いたドラマでした。そこに伊澤修二が登場していて、加藤武が演じていました。
 主人公は、堀勝之祐が演じた彦一郎君(名字は忘れました)。
 そんなことを懐かしく思い出しました。

 音階の説明。
M14shogakushoka1_04
 下の方に「音階練習」があります。ドレミではなくて123です。

 楽譜も載っています。
M14shogakushoka1_05
 楽譜は今と全く同じですが、ここでも、ドレミではなくて123です。
 これ、読みはヒフミなのでしょうね。
 『二十四の瞳』に、男先生がオルガンの練習をしている場面があったことを思い出しました。
 次の通りです。

 >(男)先生は声をあげてうたうのである。
 >ヒヒヒフミミミ イイイムイ――
 >ドドドレミミミ ソソソラソ――と発音するところを、年よりの男先生はヒヒヒフミミミ――という。
 >それはむかし、男先生が小学生のときにならったものであった。

 これと繋がりました。

 「蝶々」が載っています。
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 歌詞。
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 全部で33曲が載っていますが、私が知っているのは3曲だけでした。
 この「蝶々」と「螢」(蛍の光です)、「君が代」です。
 他は、歌詞が文語で難しいので、時代が下ると、他の歌に置き換えられてしまったのでしょう。

 あれこれ興味深い本でした。

2020年9月13日 (日)

童謡ぐんまちゃん

 段ボール箱の中身を整理していたら、このようなチラシが出てきました。
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 平成23年に開催された、土屋文明記念文学館の企画展のチラシです。
 石原和三郎は群馬県出身の作詞家で、作品に「兎と亀」「花咲爺」「金太郎」などがあります。

 この中に、次のような絵があります。
Gunmac_doyo02
 花咲爺ですね。あごひげが生えています。(^_^) ヒゲの生えているぐんまちゃんは珍しいと思います。
 右下の犬もかわいい。

 もう1枚。
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 これはいなばのしろうさぎですね。

 ぐんまちゃんは何に扮しても似合いますが、これまたバッチリです。
 泣いているうさぎがかわいそう。
 ワニは鮫の姿で描かれています。こちらはニコニコ顔。

 楽しいチラシです。

2020年9月 5日 (土)

昭和28年の歌本(2)

 7月20日に「昭和28年の歌本(1)」という記事を書きました。
 ネットオークションで購入した「流行歌謡 歌の花束」という小冊子を取り上げたものです。
S28utanohanataba01
 『婦人倶楽部』の昭和28年新春特大号の付録です。
 全部で194曲収録されています。

 もう67年も前のものです。当時どんな歌が流行っていたか知られます。
 全く知らない歌も多いですが、よく知っている歌もあります。私が懐メロ好きなせいもありそうですが。(^_^)

 その時は、歌のタイトルをざっと眺めて、どんな文字や語が多く使われているのか調べただけでしたが、データがあると集計したくなるサガで、作詞家・作曲家・歌手別の集計もしたくなります。それで、タイトルに(1)を付けました。

 やっと集計が終わりましたので(2)として載せます。

 それぞれの上位は以下の通りです。主な曲名を( )内に入れました。「主な」というのは私の主観です。

【作詞】
1.佐伯孝夫 19(桑港のチャイナ・タウン、銀座カンカン娘、湯島の白梅、勘太郎月夜唄、燦めく星座)
2.西條八十 17(青い山脈、誰か故郷を想わざる、東京音頭、侍ニッポン、サーカスの唄、カナリヤ)
3.藤浦 洸 10(水色のワルツ、悲しき口笛、別れのブルース)
4.佐藤惣之助 9(湖畔の宿、人生の並木路、赤城の子守唄)
5.野口雨情 7(船頭小唄、青い眼の人形、雨ふりお月さん、赤い靴、証城寺の狸ばやし、七つの子)
6.北原白秋 5(からたちの花、城ヶ島の雨、この道、雨ふり、待ちぼうけ)

 西條八十は象徴詩や童謡の作詞家という風に理解していました。歌謡曲もたくさん作っていたとは知りませんでした。


【作曲】
1.古賀政男 18(誰か故郷を想わざる、東京ラプソディ、丘を越えて、影を慕いて、酒は涙か溜息か)
2.服部良一 11(三味線ブギー、青い山脈、銀座カンカン娘、蘇州夜曲、湖畔の宿)
3.上原げんと 10(東京の花売娘)
4.佐々木俊一 9(桑港のチャイナ・タウン、東京夜曲、燦めく星座)
4.中山晋平 9(東京音頭、船頭小唄、雨ふり、肩たゝき、証城寺の狸ばやし)
6.万城目正 6(悲しき口笛、リンゴの唄)
6.吉田 正 6(黄色いリボン)

 古賀政男、強いです。(^_^) 服部三代の始祖である服部良一も多いですね。
 朝ドラ「エール」の古関裕而は5曲(イヨマンテの夜、長崎の鐘、フランチェスカの鐘)で8位です。


【歌手】
1.藤山一郎 13(長崎の鐘、青い山脈、東京ラプソディ、丘を越えて、影を慕いて、酒は涙か溜息か)
2.小畑 実 10(湯島の白梅、勘太郎月夜唄)
3.岡 晴夫 9(憧れのハワイ航路、啼くな小鳩よ)
3.美空ひばり 9(リンゴ追分、悲しき口笛)
5.田端義夫 7(かえり船、大利根月夜)
6.近江敏郎 5(湯の町エレジー、山小舎の灯)
6.竹山逸郎 5(月よりの使者)
6.津村 謙 5(上海帰りのリル)
6.二葉あき子 5(フランチェスカの鐘、夜のプラットホーム)

 藤山一郎が多いです。美空ひばりも3位に付けて、これから。

2020年7月26日 (日)

昭和47年の紅白歌合戦の台本

 ネットオークションで、昭和47年の紅白歌合戦の台本を入手しました。
S47kohaku01
 厚さが1.6cmほどもある大冊です。

 会場はNHKホールではなくて東京宝塚劇場です。
 ググってみましたら、NHKホールの完成はこの年の11月ですが、運用開始は翌48年の6月ということです。

 当日のスケジュールは次のようになっています。
S47kohaku02

 基本的に、歌手1人あたりに見開き2ページが当てられています。
 右ページだけ示すとこのようになっています。
S47kohaku03
 全員歌詞付き。
 下半分の歌詞のところだけ見て、一々歌詞を書かなくても良いのでは? と思いましたが、上の方を見て、納得しました。
 最上段はカメラ割りですね。ABC456という6台のカメラがあって、歌詞のどの部分はどのカメラを使うのかが克明に示されているのでした。
 菅原洋一の場合は上のような具合で、割とゆったりしています。

 山本リンダは以下のようになっています。
S47kohaku04
 目まぐるしい変化です。

 ざっと見た範囲ですが、上の両者が両極端でした。

 ガリ版ですね。まだワープロは生まれていません。和文タイプはあるはずですけど、打つのに時間が掛かるので、手書きの方が速いのでしょう。
 全ての歌について、歌詞のどの部分を撮影するのに、どのカメラを使うのか、克明に決めておくのですね。大変なことと思います。
 紅白に限らず、歌番組では一般にこのようにしているのかもしれませんが。

 あれこれ興味深いです。

2020年7月20日 (月)

昭和28年の歌本(1)

 ネットオークションで買いました。
S28utanohanataba01
 『婦人倶楽部』の昭和28年新春特大号の付録です。
 「流行歌謡 歌の花束」とあります。
 今はあまり使わないようですけど、「歌謡曲」とか「流行歌」という言葉がありました。
 「流行歌謡」という語は初めて見ました。

 昭和28年というと、私はもう生まれてはいましたが、まだ物心ついていません。
 当時、青春時代を送った方々は、いま80代でしょうか。

 中身はこういう感じです。
S28utanohanataba02
 この歌は、菊田一夫作詞、古関裕而作曲、歌は伊藤久男です。
 古関裕而は朝ドラ「エール」の主人公のモデルで、伊藤久男は同じドラマで山崎育三郎が演じている佐藤久志のモデルですね。
 いえ、「エール」は見ていないのですが、他の番組でそういう情報を得ました。
 私は子供の頃から懐メロが好きで、伊藤久男のファンでした。

 全部で194曲収録されています。
 歌謡曲が140曲、そのあと「荒城の月」「椰子の実」などの歌曲が10曲、続いて「サンタ・ルチア」「野薔薇」などの外国の曲が10曲、童謡が23曲、民謡が11曲並んでいます。
 大体1曲1ページ歌詞のみですが、いくつか1曲で見開き2ページを使っていたり、楽譜のあるものもあります。

 歌のタイトルを眺めていたら、わりと目立つ語や文字が目に付きました。
 データがあると集計したくなります。サガです。(^_^;
 たまたま目に付いたものを集めてみただけですので、もっと使用度数の高い語や字が落ちている可能性はあります。

 【夜】が17曲ありました。
 夜霧のブルース、夜のプラットホーム、イヨマンテの夜、ダンス・パーティの夜、別れの夜船、泪の夜汽車、東京夜曲、蘇州夜曲
 ギター月夜、大利根月夜、勘太郎月夜唄、月夜船、白夜行路、夜来香、十三夜

 【船】が10曲
 別れの夜船、かよい船、アメリカ通いの白い船、月夜船、かえり船、別れ船、出船、白い船のいる港、船頭小唄、流れの船唄

 【娘】が8曲
 娘十九はまだ純情よ、娘とサンダル、銀座カンカン娘、東京娘、道頓堀の花売娘、ひばりの花売娘、東京の花売娘、上海の花売娘

 なんでしょね? 花売娘が4曲もあります。私、花売り娘って、見たことがないのですが、当時はたくさんいたのでしょうか。

 その「花売娘」の「売」も多いです。
 【売】は7曲
 道頓堀の花売娘、ひばりの花売娘、東京の花売娘、上海の花売娘、ミネソタの卵売り、リオのポポ売り、長崎のザボン売り

 地名+の+「売り」というパターンが3曲あります。

 【悲】が6曲
 悲しき小鳩、悲しきトランペット、悲しき口笛、高原の夢は悲し、佐渡ヶ島悲歌、江の島悲歌

 【ブルース】が6曲
 玄海ブルース、君忘れじのブルース、懐かしのブルース、夜霧のブルース、上海ブルース、別れのブルース

 地名は東京と長崎が目立ちました。
 【東京】は6曲
 東京シューシャイン・ボーイ、東京夜曲、東京の花売娘、東京ラプソディ、東京娘、東京音頭

 【長崎】は5曲
 長崎シャンソン、長崎の雨、長崎の鐘、長崎のザボン売り、長崎物語

 集計のみで考察はありません。(^_^;
 歌手のことなど、またこの本のことを取り上げたいと思いますが、いつになるか分かりません。

2018年4月 4日 (水)

チューリップに囲まれた歌碑

 前橋駅北口に作曲家井上武士の碑があります。
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 井上武士といっても必ずしも有名ではないかもしれませんが、童謡「チューリップ」や「うみ」の作曲者です。
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 普段は碑があるのみですが、季節柄、碑のまわりをチューリップが取り囲んでいました。
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 まだ少し早い感じですね。もう少ししたら花盛りになりましょう。

 この碑、角度を変えて見ると、「チューリップ」の冒頭の楽譜が刻まれています。
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2017年3月 4日 (土)

『幼稚園唱歌集』

 2月26日に『尋常小学読本唱歌』という記事をアップしました。ネットオークションで入手した資料です。

 類は友を呼ぶと言いますか(ちょっと違うか(^_^;)、今度は『幼稚園唱歌集』という本を入手しました。
Yosho01
 文部省音楽取調掛の編纂です。
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 奥付によれば明治20年12月の出版で、東京音楽学校蔵版とあります。現在の東京芸術大学ですね。
Yosho07
 「緒言」には次のようにあります。
Yosho03
 続きの画像は省略しますが、本文の全体は次の通りです。

幼稚園唱歌集
  緒言
一 本編ハ、児童ノ、始メテ幼稚園ニ入リ、他人ト交遊スルコトヲ習フニ当リテ、嬉戯唱和ノ際、自ラ幼徳ヲ涵養シ、幼智ヲ開発センガ為ニ、用フベキ歌曲ヲ纂輯シタルモノナリ。
一 唱歌ハ、自然幼稚ノ性情ヲ養ヒ、其発声ノ節度ニ慣レシムルヲ要スルモノナレバ、殊ニ幼稚園ニ欠ク可ラズ。諸種ノ園戯ノ如キモ、亦音楽ノ力ヲ仮ルニ非レバ、十分ノ効ヲ奏スルコト能ハザルモノナリ。
一 幼稚園ノ唱歌ハ、殊ニ拍子ト調子トニ注意セザル可ラズ。拍子ノ、緩徐ニ失スルトキハ、活発爽快ノ精神ヲ損シ、調子ノ高低、其度ヲ失スルトキハ、啻ニ音声ノ発達ヲ害スルノミナラズ、幼稚ノ性情ニ厭悪ヲ醸シ、其開暢ヲ妨グル恐レアリ。故ニ本編ノ歌曲ハ、其撰定ニアタリ、特ニ此等ノ要旨ニ注意セリ。
一 幼稚園ニハ、筝、胡弓、若クハ洋琴、風琴、ノ如キ楽器ヲ備ヘテ、幼稚ノ唱歌ニ協奏スルヲ要ス。是レ楽器ニヨリテ、唱和ノ勢力ヲ増シ、深ク幼心ヲ感動セシムルノ力アルヲ以テナリ。

明治十六年七月

 内容はもっともと思います。指導者向けに書かれたものですね。

 収録されている歌は全部で29曲です。私が知っているのは2番目に載っている「蝶々」だけです。隔世の感がします。
Yosho06
 今とは3行目の歌詞が違いますね。戦後変えたのでしょう。

 1番目に載っているのは「心は猛く」という歌です。
Yosho05
 「~としも~ぞかし」ですからねぇ。難しい。(^_^; これを幼稚園児が歌ったとは。隔世の感がします。

 楽譜は次の通りです。
Yosho04
 曲は簡単ですね。歌詞が4行あるうち、1行目と2行目は同じ節、4行目もほぼ同じで、3行目だけが異なります。

 歌うとすれば幼稚園児にもそう難しくはなかったでしょうが、歌詞が何とも。

2017年2月26日 (日)

『尋常小学読本唱歌』

 ネットオークションで入手しました。
Tokuhonshoka01
 この本、明治43年の刊行なのですが、表紙の題字等が左横書きです。この時代に極めて珍しいと思います。中身に五線紙の楽譜がありますので、それで全体が左横書きなのでしょう。
Tokuhonshoka02
 目次はこんな風です。
Tokuhonshoka03
 続き。
Tokuhonshoka04
 よくわからずに入札・落札したのですが、ググってみましたら、当時の国語教科書『尋常小学読本』に収録されている韻文教材の中から27の作品が選ばれ、それに曲を付けて教科書としたものだそうです。『尋常小学読本』は学年ごとの分冊になっていますが、この教科書は1冊です。

 たとえば、「こうま」はこんな感じです。
Tokuhonshoka05
 音符の上方に数字が書かれています。この教科書の持ち主が書き込んだものでしょう。ドレミではなくて、数字ですね。

 楽譜の次に歌詞のページがあります。
Tokuhonshoka06
 私、雪が積もると、革靴ではなくてゴム長で出勤します。その時に、「長靴はいい」「山でも川でもずんずんゆける」と思って、長靴を履きます。その出典はこの歌でした。♪ でも、今改めて見ると、本来の歌詞は「山でも川でも」ではなく、「山でもさかでも」ですね。(^_^;

 「鎌倉」の歌、好きです。
Tokuhonshoka07
 小学4年生か5年生の頃、遠足で鎌倉に行く前に、この歌を習いました。そんな思い出があります。
Tokuhonshoka08

 文語文の魅力を感じます。

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