書籍・雑誌

2017年1月 7日 (土)

井上ひさし『不忠臣蔵』のサイン本

 井上ひさしに『不忠臣蔵』という作品があります。もとは雑誌『すばる』に不定期に掲載された1話完結の19作品からなる小説です。後に単行本になり、さらに文庫本になりました。
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 私は文庫本で読みました。内容は書名の通り、討入りに参加しなかった19人の物語です。なぜ討入りに参加しなかったのか、参加できなかったのかが描かれています。

 赤穂浅野家の家臣が300人以上いるうち、討入りに参加したのは46~47人ですので、参加したのは1/6ほどでしかない。とすれば、討入りに参加しなかった人たちを描いた方が、日本人というものははっきり出るんじゃないか、といった執筆動機だったようです。

 討入りに参加しなかった人たちについては、役職や石高以外のことはほとんど知られていないと思いますので、大方はフィクションではないかと思いますが、それぞれのドラマや言い分をおもしろく読みました。

 いずれ単行本も買ってみたいとかねがね思っていたところ、ネットオークションに著者サイン本が出ていましたので、つい買ってしまいました。(^_^;

 日頃、著者サイン本に特に興味はないのですが、かねがね買おうと思っていた本の著者サイン本が目の前に降りてきたので、つい、といった感じです。(^_^)
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 初版第1刷でした。刊行が1985年12月10日ですので、刊行直後のサイン本ということになります。

 アンチ忠臣蔵の方々は、忠臣蔵好きの人間はこういった本は読まないものと決めてかかっているのではないでしょうか? なかなかどうして、そんな狭い了見ではありませんよ。(^_^)

2016年11月29日 (火)

『グラフNHK』創刊号の表紙

 5年半前(2011年の2月)に、それまで収集を続けてきた『グラフNHK』バックナンバーをコンプリートしました。そのことは当時のまほろば(先代ですね)にも書きましたが、その折、創刊号が見当たらなかったので、第5号の表紙を載せました。

 昨夜、必要があって家捜ししていたら、思いがけなく『グラフNHK』の創刊号を含む古い号が発掘されました。

 遅ればせながら載せます。

 創刊号の表紙は十朱幸代です。
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 当時、「バス通り裏」という連続ドラマに出演していて大人気でしたので、創刊号の表紙に選ばれたのでしょう。

 第10号。
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 草笛光子です。「真田丸」のばばさま。

 第23号。
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 中央は黒柳徹子です。若い。(^_^)
 向かって右は里見京子。後ろは水谷良重(現・八重子)です。

2016年11月 4日 (金)

『トランヴェール』最新号は真田特集

 JR東日本管内の新幹線の座席には『トランヴェール』という雑誌が置かれています。52ページの月刊誌で、月末に翌月号に更新されます。この雑誌、充実しているので、毎月愛読しています。

 11月号は真田特集です。
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 23ページにわたって、沼田をメインに、上田、松代、岩櫃などが取り上げられています。

 九度山や大阪はJR東日本の範囲外のためか、ほぼ登場していません。

 この雑誌の巻頭ページには、目次の他に駅弁紹介が連載されています。今号は峠の釜めしでした。
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 今号の駅弁記事は第167回になります。峠の釜めしは有名な駅弁ですけど、これまで取り上げられていなかったんでしょうか。有名すぎて盲点だったのかもしれませんね。

2016年9月17日 (土)

『ここまで変わった日本史教科書』

 このような本が吉川弘文館から刊行されていました。
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 新しい発見があったり、新しい観点が生じたりして、研究が進むと、当然教科書も変わって行きますね。政治的な背景で変わることもありましょう。

 「大化改新」は「乙巳の変」と呼ぶようになったようですね。「帰化人」が「渡来人」になったり。おなじみの源頼朝の肖像画に「伝」が付くようになったり。

 この本で、原始古代から奈良までの部分の項目は次の通りです。

1.「日本史」の始まりを求めて(旧石器・縄文)
  ・捏造に揺れた旧石器時代
  ・三内丸山遺跡のインパクト
  ・測定技術が変える教科書記述

2.時代区分をめぐる攻防(弥生)
  ・土器か稲作か
  ・稲作をめぐる認識の変化
  ・新たな年代観の衝撃

3.邪馬台国論争のゆくえ(弥生)
  ・戦いから生まれたクニ
  ・二つの顔をもつ女王、卑弥呼
  ・纏向遺跡に集まる注目

4.見直される倭国と半島の関係(古墳)
  ・消えゆく「任那」
  ・「帰化人」か「渡来人」か
  ・「任那日本府」の実態

5.変容する「聖徳太子」(飛鳥)
  ・「聖徳太子」よりも「厩戸皇子」
  ・「聖徳太子の政治」から「推古政権の政治」へ
  ・世界に驚いた遣隋使

6.天皇・日本・藤原京(飛鳥)
  ・「天皇」は古いか新しいか
  ・高まる「日本」国号への関心
  ・姿を変えた藤原京

7.律令国家の最盛期はいつか(奈良)
  ・事件としての長屋王家木簡
  ・「公地公民制」への疑問
  ・評価が変わった墾田永年私財法

8.皇位を揺るがす権力者-仲麻呂と道鏡-(奈良)
  ・仲麻呂の唐風政策
  ・仏教重視の称徳・道鏡政権
  ・動揺する皇位

 旧石器の捏造、ありましたね。弥生時代の始期が大幅にさかのぼりそうだというのも衝撃的でした。三内丸山遺跡や纏向遺跡の発見も大きな成果ですね。

 藤原京もずいぶん大きくなってしまいました。

 長屋王家から出土したおびただしい木簡は、私にとっては地名表記の宝庫という感じですが、日本史学にとっては公地公民制の見直しにも繋がるようです。

 「墾田永年私財法」は、私の高校時代は「墾田永代私有令」でした。

2016年8月31日 (水)

池澤夏樹氏の『日本語のために』

 このたび、池澤夏樹個人編集 日本文学全集の30として、『日本語のために』という1巻が刊行されました。
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 目次は以下の通りです。

1 古代の文体
  祝詞/池澤夏樹 訳
  古典基礎語辞典 大野晋 編著

2 漢詩と漢文
  菅原道真/中村真一郎 訳
  絶海中津 寺田透
  一休宗純 富士正晴
  良寛 唐木順三
  日本外史 頼山陽/頼成一・頼惟勤 訳
  夏目漱石 吉川幸次郎

3 仏教の文体
  般若心経/伊藤比呂美 訳
  白骨/伊藤比呂美 訳
  諸悪莫作 増谷文雄

4 キリスト教の文体
  どちりいな-きりしたん/宮脇白夜 訳
  聖書:馬太伝福音書 ベッテルハイム訳/マタイ伝福音書 文語訳/マタイによる福音書 口語訳/マタイによる福音書 新共同訳/マテオによる福音書 フェデリコ・バルバロ訳/ケセン語訳 マタイによる福音書 山浦玄嗣 訳

5 琉球語
  おもろさうし 外間守善 校注
  琉歌 島袋盛敏

6 アイヌ語
  アイヌ神謡集 知里幸惠 著訳
  あいぬ物語 山辺安之助
  萱野茂のアイヌ語辞典

7 音韻と表記
  いろはうた 小松英雄
  馬渕和夫『五十音図の話』について 松岡正剛
  私の國語教室 福田恆存
  新村出の痛憤 高島俊男
  わたしの表記法について 丸谷才一

8 現代語の語彙と文体
  辞書の言葉
  ハムレット:坪内逍遥 訳/木下順二 訳/福田恆存 訳/小田島雄志 訳/松岡和子 訳/岡田利規 訳

9 政治の言葉
  大日本帝国憲法
  終戦の詔書/高橋源一郎 訳
  日本国憲法 前文/池澤夏樹 訳
  言葉のお守り的使用法について 鶴見俊輔
  文章論的憲法論 丸谷才一

10 日本語の性格
  意味とひびき――日本語の表現力について 永川玲二
  文法なんか嫌い-役に立つか 大野晋
  私の日本語雑記 中井久夫

 極めて幅広い目配りのもとに、様々な日本語の作品と日本語論とを収めています。

 その中に『古典基礎語辞典』を収録しているのがまたユニークです。この辞書のことを高く評価しているのでしょうね。

 この辞書については、池澤氏は次のように言及しています。
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 評価、高いですね。嬉しいです。♪ 丸谷才一氏と井上ひさし氏とが大野先生の応援団を自任していらっしゃいましたけれど、池澤氏も応援団ですね。

 本書には、池澤氏が例示された「なる」「こと」「もの」「なさけ」「こふ」「しほ」などの項目がそのまま採られています。

 「しほ」は私が書きましたので、なんか嬉しいです。(^_^) 延々と3ページに亙ります。百科事典ならばともかく、古語辞典で「しほ」が3ページって、類を見ないでしょうね。こんなに書いて良かったのだろうかという気もしていたのですが、池澤氏が採り上げてくださったので、きっとこれで良かったのでしょう。(^_^)

2016年7月30日 (土)

『纏向発見と邪馬台国の全貌』

 昨年、福岡、大阪、東京の3ヶ所において開催された古代史シンポジウムが順次単行本になります。

 第1冊目が刊行されました。この冊は福岡でのシンポジウムの記録です。
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 今後、9月に第2冊『騎馬文化と古代のイノベーション』、10月に第3冊『前方後円墳の出現と日本国家の起源』が刊行される予定だそうで、楽しみです。

 現在における到達点を示すものとして貴重な書籍と思います。専門的でありながら、脚注の用語解説が充実していて分かりやすい内容になっています。

2016年7月13日 (水)

上野三碑の中学生用副読本

 高崎市の教育委員会が上野三碑の価値を知ってもらおうと、小中学生向け副読本を作成し、5月16日までに約3万1000人いるすべての児童生徒に配布したそうです。下の画像は中学生用の副読本です。
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 中学生向けの副読本は一般の希望者にも配布するということで、早速貰ってきました。高崎駅構内にある高崎市の案内所で配布しています。無料です。

 多胡碑のゆるキャラ「タゴピー」のことは知っていましたが、「ヤマピー」「カナピー」のことは初めて知りました。(^_^)

 山上碑のページ。
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 多胡碑のページ。
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 裏表紙です。右下の日付を見ると、発行は今年の3月ですね。
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 こういうものがあると、高崎市の小中学生が上野三碑のことを詳しく知ることになりましょう。良いことです。

2016年7月11日 (月)

檜原神社の三ツ鳥居

 大神神社が発行している雑誌『大美和』の最新号、131号の表紙です。
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 表紙の写真は檜原神社の三ツ鳥居です。

 なかなかお目にかかれないものの写真を、こうして手に取って見られるのはありがたいことです。

 この鳥居は50年ぶりに改築されたそうです。建材は伊勢神宮の式年遷宮によって生じた古材とのこと。材木、ムダにしていませんね。(^_^)

 また、大神神社と伊勢神宮との御縁を感じます。

2016年4月 2日 (土)

『日本童謡集』(小学生全集)

 こんな本を買いました。
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 奥付です。昭和2年に刊行されたもので、版元は最近話題の文藝春秋社です。
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 小学生全集は、学生の頃に渋谷の古書店で見つけて興味を持ち、何冊か購入しています。

 巻頭の「はしがき」のあとに、収録している作品の作家名が列挙してあります。以下の通りです。

泉 鏡花
ロバート・ルイス・スティブンスン
ローマンス・アルマ・タデマ
浜田広介
初山滋
ヘンリ・ロング・フェロー
茅野雅子
小川未明
織田子青
若山牧水
加藤まさを
川路柳虹
金子みすゞ
横山青蛾
吉田絃二郎
竹久夢二
相馬御風
ウオーター・デ・ラ・メーヤ
野口雨情
熊田精華
柳沢 健
山村暮鳥
間司つねみ
藤森秀夫
アルフレッド・テニスン
西條八十
佐藤八郎
佐伯孝夫
北村慎爾
北村初雄
三木露風
水谷まさる
島木赤彦
百田宗治
薄田泣菫

 著名な人名も初めて見る人名もあります。『日本童謡集』ですが、訳詩のあるものは外国人の作品でも取り上げています。

 名前の順序、いろは順ですね。昭和2年だと、まだいろは順が普通だったのでしょうかね。

 北原白秋の名がありませんが、「はしがき」によれば、「氏の都合上掲載を遠慮せざるを得なかった」とのことです。

 これらの作歌の他に「古謡」とする歌が少なからず載っています。

 「仏国古謡」として「アヴィニヨンの橋」が載っていました。今と歌詞は違いますが、この頃にはもう日本にも入ってきていたのですね。
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 200ページを越える本で、かなり沢山の歌が載っていますけど、私の知っている歌は少なかったです。西條八十「かなりや」「お山の大将」、野口雨情「青い眼の人形」など数えるほどです。

 山村暮鳥「たあんき、ぽーんき」が載っていました。この歌は知っていましたけど、山村暮鳥の作とは知りませんでした。

 百田宗治「どこかで春が」の3番の歌詞は「山の三月、東風(こち)吹いて」です。今は「春風吹いて」でしたかね。

 金子みすゞの作は異彩を放っています。
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 昔のものは、あれこれ興味深いです。

2015年11月28日 (土)

昭和20・30年代の奈良大和路

 『入江泰吉の原風景 昭和の奈良大和路 昭和20~30年代』という本を購入しました。
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 入江泰吉撮影、入江泰吉記念奈良市写真美術館編集。平成23年8月、光村推古書院発行です。
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 書名にあるように、昭和20年代・30年代の写真で構成されています。全てモノクロです。

 判型は18cm×15cmと、比較的小ぶりですが、収録されている写真は200枚ほどもあります。

 構成とページ数は次のようになっています。数字はページ数です。

第一章 奈良町界隈……88
第二章 佐保・佐紀・平城宮跡界隈……28
第三章 西の京……14
第四章 斑鳩・當麻界隈……28
第五章 山の辺の道・聖林寺界隈……18
第六章 飛鳥の里……36
第七章 文化財の記録……7

地図……4
入江泰吉略年譜……2
解説……2
奈良年表……6

 何とも懐かしい風景が満載です。この写真に写っている頃の奈良・飛鳥は知りませんので、「懐かしい」という表現は適切ではないかもしれません。でも、印象を一言で述べようとすると、やはり「懐かしい」という表現になってしまいます。

 なんか、日本の原風景といいますか、さすがに1300年は遡れないとしても、江戸時代頃にはこんな風景もあったのではないかと思えるような写真がいくつも見られました。あらかたの道路は舗装されていないし。

 人がたくさん写っています。史跡の記録写真ではなく、風俗写真といった感じです。

 写っている人々の服装なども懐かしさを感じさせる一因になっていましょう。

 薬師寺の高田好胤師、礎石の柱穴に水が溜まっている薬師寺西塔、鹿の白ちゃんなどの写真もありました。

 お薦めです。

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