旅行・地域

2021年10月 9日 (土)

諸国産物見立評判番付(2)

 昨日の、「諸国産物見立評判番付」の3段目以下も眺めてみました。
 字が小さいし、くずし字も苦手ですが。

 西の3段目。
 Sanbutsu06

 上段の一番最初、ぱっと見、「はかま ありぢごく」に見えました。

 そんなわけはありませんね。
 「播磨 あかしちぢみ」でしょう。
 私、そんなレベルです。(^_^;

 お隣は、備前焼ですね。
 6番目に豊前の小倉織があります。
 小倉って、福岡県なので、筑前かと思ったら、あのあたりは豊前なのでした。
 その3つ先は、尾張の鳴海絞。桶狭間に近いので、関心があります。←関心に偏り。

 下段は、恥ずかしながら読めないのが多いです。
 1行目は、「肥前 唐津さんとめ」? なんじゃろ?

 その隣は、「和泉 さかいうち物」ですかね。泉州堺の打刃物。

 その5つ先に、相模の小田原提灯がありますね。
 その4つ先に、近江の算盤。
 これは知りませんでした。近江商人と関係ありましょうか。
 その後は、紙がいろいろ出てきますね。
 各地で、特徴のある和紙が漉かれて、名産になっていたのでしょう。

 あれこれ面白いです。

【追記】
 「さんとめ」は、織物である旨、ご教示頂きました。
 日国に次のようにありました。
 不審なことがあったら、辞書を引かねば。

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サントメ 【桟留・聖多黙】
【一】
〔一〕({ポルトガル}Sa~o Thome 聖トマスの意)
聖トマスが布教に来たという伝説による、インドのコロマンデル海岸地方の異名。
*増補華夷通商考〔1708〕四「サントメ 聖多点 日本より海上三千八百余里。 西天竺の内にて暖国也」
〔二〕(Sa~o Tome )
サントメ・プリンシペ民主共和国の首都。サントメ島の北東海岸にある港町。一五世紀後半にポルトガル人が建設して以来、同島の中心地。

【二】〔名〕
(1)「サントメじま(─縞)」の略。
*俳諧・二葉集〔1679〕「ひっくりかへさう餌飯の浦波 さんとめの袴もふるきこしの山〈笑吟〉」
*和漢三才図会〔1712〕二七「奥柳条(おくしま) 聖多黙(サントメ)〈略〉按三止女(サントメ)は南天竺の国の名、出於此称奥柳条」
*洒落本・辰巳婦言〔1798〕四つ明の部「下着はとんだふつり合にて、さんとめの三すしだち」
*雑俳・柳多留‐五三〔1811〕「桟留に成って柿苧の渋がぬけ」
(2)「サントメがわ(─革)」の略。
*随筆・守貞漫稿〔1837~53〕一六「黒さんとめ烟草納。さんとめは蛮夷の名。其来舶。黒革也」

2021年10月 4日 (月)

『トランヴェール』の先月号は、東北5億年

 毎月楽しみにしているJR東日本の車内誌『トランヴェール』、先月はステイホームで新幹線に乗りませんでしたので、先月に続き、また通販で取り寄せました。オニですな。
Trainvert202109a

 先月号の特集は、「東北、5億年の旅路へ。」です。
Trainvert202109b

 つまみ食い風に、何ヶ所かご紹介します。
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 といった具合です。特集は全部で18ページに及びますので、以上はほんの一部です。

 地球規模のスケールの大きい話です。
 日本列島は中国大陸からちぎれてくっついてできた中で、北上山地の南部は赤道付近から旅してきたとか。
 出雲風土記の国引き神話やブラタモリを思い浮かべます。

 じっくりと読んでみます。

 緊急事態宣言が解除されましたので、今月は新幹線の車内で入手できましょう。

2020年7月12日 (日)

『トランヴェール』2020年7月号は冒険者たち

 一昨日、仕事で前橋に行ってきました。
 2週間ぶりに東急線の外に出て、新幹線に乗りました。
 毎月愛読している車内誌の『トランヴェール』、7月号になっていました。
Trainvert20207a

 特集は「いつか旅に出よう、冒険者たちのように。」です。
Trainvert20207b

 まず、江戸初期にスペインの特使として来日したビスカイノ、明治時代に東北・北海道を旅行したイギリス人のイザベラ・バード、江戸後期にロシアに漂着して世界一周して帰国した伊達藩の水夫・津太夫のことが取り上げられています。
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 そして、伊能忠敬の日本地図作成と、その地図をもとにして地質図を描いたナウマン。大森貝塚を発見し、縄文土器の名付け親にもなったモース。
Trainvert20207d

 柳田国男の遠野旅行も取り上げられていました。
 読み応えのある号でした。

2020年5月24日 (日)

『伊能九州図と平戸街道』

 ネットオークションでこういう本を見つけて、つい買ってしまいました。
Inou_hirado
 「九州文化図録撰書」の第4号で、発行所は、福岡市中央区にある「図書出版のぶ工房」という会社です。
 「九州文化図録撰書」の第1号から第3号の内容は、長崎街道関係です。

 なぜ、この本を買ったかというと、去年の6月に九州女子大学・九州共立大学で開催された上代文学会に参加したときに、小倉城の近くで伊能忠敬の記念碑を見たのが印象に残っていたからです。

 場所は、常盤橋という橋の近くです。
Kokurashui04

 このような記念碑です。
Kokurashui06

 解説プレートの拡大。
Kokurashui07
 ここに書いてありますように、常盤橋は、長崎街道、唐津街道、中津街道、秋月街道、門司往還の起点で、九州における伊能忠敬の測量の始発点ということです。

 この本には、平戸藩が所蔵していた伊能図がたくさん掲載されています。
 図を見て楽しむことにします。

 こういう動機で本を買うので、キリがないのですよね。(^_^;

2020年5月 4日 (月)

今日は「糸魚川・ヒスイの日」

 今日は「糸魚川・ヒスイの日」です。
 それを知ったきっかけはまた「ねこあつめ」の「今日のあいことば」です。
 5月4日の「今日のあいことば」が「翡翠」でしたので、これは何かあると思ってググってみました。(^_^)

 「糸魚川・ヒスイの日」は、新潟県糸魚川市で活動する市民団体の「NPOまちづくりサポーターズ」が制定したもので、糸魚川市が日本唯一のヒスイ産出地であり、世界最古のヒスイ文化発祥の地でもあることから、ヒスイの魅力をさらに大勢の人に知ってもらい、まちおこしの機運の醸成を図ることが目的とのことです。
Itoigawahisui
 5月4日という日付は、ヒスイの色からの連想で「みどりの日」が選ばれたのだそうで、平成26年に、一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されました。

 下は、頂き物のお守りです。本物の翡翠ではないとのことです。レプリカ。でも、イメージはよく伝わります。
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 以前、当ブログに書いたことですが、糸魚川の翡翠というと、松本清張の『万葉翡翠』が思い出されます。原作はまだ読んでいませんが、少年時代に、テレビドラマ化されたのを見て、大いに興味を覚えました。

 万葉集の「沼名川の 底なる玉 求めて 得まし玉かも 拾(ひり)ひて 得まし玉かも あたらしき 君が 老ゆらく惜しも」(巻13・3247)という歌にまつわる作品でした。
 2ヶ所に出てくる「得まし」は、現在は「得し」という訓が一般的です。「得まし」の訓は少数派で、主な注釈書の中でこの訓を採るのは、『万葉集評釈』(窪田空穂)と、『万葉集全註釈』(武田祐吉)だけのようです。松本清張はこのどちらかの注釈書に依ったのでしょう。

2019年11月14日 (木)

ほの国百貨店閉店へ

 今日のネットニュースで標題のことを知りました。豊橋の百貨店です。
 といっても、私、この百貨店に行ったことはありません。
 先年、何回か豊橋の愛知大学で開催されたシンポジウムに参加した時に、この百貨店のことを知りました。

 古代、のちの東三河の地は「穂の国」と呼ばれていました。
 国造本紀の東海道の部分は、尾張国造-参河国造-穂国造-遠淡海国造、という順で並んでいます。参河国と遠淡海国との間に穂国があったのでしょう。律令時代になると、穂国は参河国と一緒になってしまいます。

 でも、現在、東三河の地では、かつてこの地が穂の国であったことが意識されているのでしょうね。
 豊橋駅構内で、このような看板を見ました。
Honokuni01

 このような行き先表示板も。
Honokuni02

 ほの国百貨店の閉店で、その一角が崩れてしまうようで残念です。
 閉店の原因は、インターネット通販の増加などで売り上げが伸び悩んだことが大きいそうです。
 インターネット通販の影響は、書店やパソコンショップなど、各方面に大きいですね。

2019年5月24日 (金)

小倉なう

 明日・明後日、九州女子大学・九州共立大学で上代文学会のため、小倉に来ています。
 東京から陸路です。(^_^)
 新幹線は山側の方が、いろいろ見どころがあるので、往復とも山側の席を取ったつもりでしたが、なぜか往復とも海側でした。不思議です。えきねっとの操作を間違えたか。
 山側だと、富士山や浜名湖や関ヶ原や姫路城が見えるんですよね。海側はどうも。

 安倍川。
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 関ヶ原。関ヶ原のどのあたりか不明です。(^_^;
Jodai2019b
 東寺。
Jodai2019c
 広島球場。今はマツダスタジアムという名前でしたか。
Jodai2019d
 無事に小倉駅に着きました。皆さん、途中で降りたり、途中から乗ってきたりで、東京から博多まで乗って行く人は少ないようです。私と席を1つ挟んだ隣のおじさんはずっと乗っていました。これは負けたかと思いましたが、その人も小倉で降りましたので、引き分けです。←勝ち負けじゃないっちゅうに。

 宿で、19:55から「チコちゃんに叱られる!」を見ようと思ったら、違う番組が始まってしまいました。「ありゃ。地域によって違うのか」と思い、消してしまいました。大分経ってから番組表を見たら、2分後の19:57からチコちゃんなのでした。慌ててつけましたが、もう終盤でした。明朝8:15から再放送です。見るかなぁ。

2019年3月23日 (土)

三陸鉄道リアス線開通

 今日の正午のニュースと午後7時のニュースで見ました。

 岩手県の沿岸部を縦断する三陸鉄道リアス線が本日開通です。

 宮古ー釜石間は震災以来8年振りの運転再開とのことです。この間はJR山田線でしたが、三陸鉄道に移管され、その南北の路線と一体的に三陸鉄道リアス線として運行されることになります。便利になることでしょう。全長163キロは第三セクターの鉄道としては全国最長だそうです。

 その昔、「あまちゃん」を放送していた頃、ミニチュアを買いました。
Kitatetsu06
 あまちゃん列車も。
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 ミーハーです。(^_^;

2019年3月11日 (月)

かもめの玉子さくら

 JR東日本の新幹線車内にある『トランヴェール』、今月号の特集は岩手です。
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 こういう見開きページがありました。
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 右ページは、8年前の被災からずっと不通だったJR山田線の宮古~釜石間が復旧し、三陸鉄道に移管されるという内容です。3月23日からだそうです。長い間、どんなにか不便だったことでしょうが、これで、盛~釜石~宮古~久慈が1本に繋がることになります。このニュースは、しばらく前から首都圏のニュースでも何度か取り上げられていました。

 左ページは、かもめの玉子の春バージョンの広告です。大船渡市にあるこの会社は、被災して、本社も和菓子工場も流されたそうですが、1ヶ月後にはもうかもめの玉子を復活させたのでした。

 この広告を見て程なく、いつも行く近所のスーパーで見かけました。
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 このスーパー、各地の駅弁やお菓子などを時々売ってくれるので嬉しいです。ぴったりのタイミングでした。

 ところが、ブログに載せようと思ってよくよく見たら、これ、桜バージョンなのですね。『トランヴェール』で見たのは、いちごでした。

 春バージョンを、いちごと桜と、2つも出していたのでした。頑張っていますね。

 箱の中です。
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 中身の構造は、私が半分囓った写真を載せるよりも下の図の方がずっと良いと思います。(^_^)
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 おいしいです。

 昨日の3月10日は、震災の前日でしたが、日曜日だったせいか、震災特集の番組がいくつかありました。そのなかに、3月10日にも意味があるという発言がありました。

 その日、明日こんな大災害が起こると誰が考えただろうか、ということと、この日の夕飯が最後の一家団欒になってしまった家族も少なくないだろう、ということでした。

 確かにそうだなぁと思います。毎日毎日、今日が震災の前日にならないとは限らないわけですね。でも、なかなかそういう風には考えられないものです。

2018年12月10日 (月)

「浪華言葉入 大阪名所」絵はがき

 このような絵はがきを入手しました。全部で13枚入っています。
Osakameisho01
 戦前のものであることは明らかですが、具体的な年代は不明です。袋の右側には澪つくしが描かれています。ググってみましたら、澪つくしが大阪市の市章になったのは明治27年だそうで、長い歴史がありますね。

 四天王寺。
Osakameisho02
 ご覧のように、難波ことばによる解説が赤い文字で記されています。全13枚同じです。四天王寺は戦災で焼けてしまい、その後鉄筋コンクリートで再建されました。これは焼ける前の木造製で貴重です。

 大阪城。
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 解説に「天主閣ハ焼ケテ櫓ダケ残ツテヲマス。」とあります。またググってみますと、大阪城の天守閣は江戸時代に焼けて、昭和6年に復興天守が竣工したとのことですので、この絵はがきは昭和6年以前のものということになります。

 道頓堀。
Osakameisho04
 繁栄の様がよく分かります。

 心斎橋。
Osakameisho05
 新世界。
Osakameisho06
 「ルナパーク」とあります。新世界がそう呼ばれていたことは初めて知りました。そして、びっくりしたのは通天閣にロープウェイが繋がっていることです。

 興味深い絵はがきです。

 写真は省略しますが、造幣局の解説には「日本ニタツタ一ツホカナイ、ゼヾヲコサヘル所ハコヽダン子。」とあります。「ゼヾ」って……。確かにそうですけど。(^_^)
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