壬申の乱をたどる(07)大海人皇子軍の手配り。淡海方も不破に向けて出撃
7月2日、大海人皇子は、紀阿閉麻呂・多品治・三輪子首・置始兎らに数万の兵を与えて倭に向わせます。
また、村国男依らに数万の兵を与えて不破から直接淡海に入らせます。
兵たちには淡海軍と区別するために赤色を衣の上に着けさせます。
柿本人麻呂作の高市皇子挽歌(巻二・199)には、
捧げたる 幡(はた)の靡(なびき)は
冬ごもり 春さり来れば
野ごとに 着きてある火の
風の共(むた) 靡くがごとく
とあり、軍旗の色が赤であったことを伺わせます。
のちに、倭に向かわせた部隊のうち、多品治に3000の兵を与えて、たら野に駐屯させ、田中足麻呂には倉歴(くらふ)道を守らせます。
一方、この頃、淡海方は山部王・蘇賀果安らに命じて、数万の兵で不破を襲わせようとしますが、内紛により山部王は殺害され、蘇賀果安は自殺します。
このような混乱の中、淡海方の将軍の1人である羽田矢国は大海人皇子に投降します。
大海人皇子は羽田矢国を将軍とし、北に向かわせます。矢国には琵琶湖の西岸から大津京を攻撃させようとの作戦です。
大海人皇子側は、不破道から大津京を攻める他に、倭方面にも部隊を配備します。
一方の淡海側は、不破に向かう軍勢の司令官同士に内紛が起こるなど、厳しい状況です。
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