大正13年の「メートル双六」
大正13年の「メートル双六」を入手しました。
これは、『白帆』という雑誌の大正13年新年号の附録です。
左下欄外にこうあります。
大阪の版元ですね。
なぜ大正13年かというと、大正13年の5月に日本でもメートル法が実施されることになっていましたので、その準備と思われます。
双六の振り出しは右下にあることが多いですけど、この双六では右上方にあります。
登場人物は、中学校や女学校への進学を目指す3人の児童です。
左上にありますように、サイコロを振って出た目の数だけ進むのではなく、漢数字で示されたサイコロの目に対応する算用数字のマスに進むシステムです。慣れないと間違えそうです。
上りは左側です。
ということで、メートル法を学ぶことで、中学校や女学校に合格しようという趣旨です。
こんなマスがあります。
次郎君のセリフの末尾が「ないがねー」となっていますが、どこの言葉でしょう?
上州弁のようにも思えますが、大阪の会社ですからねぇ。
別のマス。
花子さんのセリフの中に「妾(わたし)」が使われています。
当時の女性の一人称代名詞にこの漢字を使った例はよく見られます。
また別のマス。
先生がメートル法の仕組みをわかりやすく説明しています。
左欄外には、1つ1cmの目盛りが示してあって、長さを体感できるようになっています。
尺貫法からメートル法への移行はなかなか大変だったことでしょうね。
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