塩沢一平氏から『大伴家持 都と越中でひらく歌学』(花鳥社)を拝受致しました。
令和7年2月28日刊行です。

3月1日に群馬から帰宅したときに届いていたのですが、翌2日に入院してしまいましたので、ご紹介が遅くなりました。
目次は以下の通りです。
凡例
序章 本書の構成と概要
一 はじめに
二 本書の構成と概要
第一章 巻八の夏雑歌群
一 はじめに―特異な題詞
二 「石竹花歌」
三 「晩蝉歌」
四 微妙な暦日への感興
五 むすび
第二章 大伴書持と大伴家持との贈報歌群
一 はじめに
二 パラテクストが描き出す世界
三 パラテクスト「四月二日」に枠取られる世界
四 パラテクスト「霍公鳥を詠める歌二首」に枠取られる世界
五 書持「贈」歌の意味
六 家持「報送」が創り出す世界
七 家持の序文的題詞
八 欝結の緒を散らさまくのみ
九 むすび
第三章 安積皇子挽歌論
一 はじめに
二 安積皇子挽歌と石見相聞歌・高市皇子挽歌
三 安積皇子挽歌と日並皇子挽歌
四 安積皇子挽歌の構成
五 安積皇子挽歌と久邇京讃歌
六 むすび
第四章 二上山の賦
一 はじめに
二 「二上山の賦」への階梯
三 パラテクストとしての「賦」
四 パラテクストとしての「依興」
五 むすび
第五章 田辺福麻呂の越中家持訪問と福麻呂歌集の追補
―家持歌と万葉集編纂にもたらした意味―
一 はじめに
二 福麻呂により届けられた資料
三 巻十九家持歌と福麻呂歌集
四 処女墓への追同歌
五 むすび
第六章 大伴家持が幻視したをとめ
一 はじめに―上代文学と妖怪・幽霊・怪異―
二 「桃の花」と「堅香子の花」と「嬬」
三 「娘子に贈れる歌」
四 井戸に立つ幻想の「をとめ」
五 むすび
第七章 家持が過ごした久邇京時代の催馬楽「沢田川」
―「沢田川 袖つくばかり 浅けれど 恭仁の宮人 高橋わたす」―
一 はじめに
二 沢田川=泉川説
三 沢田川=泉川支流説
四 「いひなし」説
五 久邇京に架かる四つ目の橋
六 むすび―「袖つくばかり 浅けれど」
第八章 家持時代の「書かれる歌」と「詠唱される歌」との〈距離>
一 はじめに
二 音読と黙読との関係
三 万葉官僚歌人達を取り巻く、歌・声が響く環境(1)「宣命」
四 万葉官僚歌人達を取り巻く、歌・声が響く環境(2)「宣」と「読 申公文」
五 「書かれる歌」そして「詠唱される歌」
六 むすび
補論 詠まれる歌・書かれる歌、そして読まれる歌―万葉集から考える―
一 はじめに
二 読まれる歌
三 書かれる歌
四 詠まれる歌
五 むすび
第九章 都が讃美される歌―「藤原宮役民作歌論」―
一 はじめに
二 巨勢道とは
三 知らぬ国 寄し巨勢道より
四 巨勢―序詞と被序詞―
五 構造と主題
六 むすび
第十章 『万葉集』と東アジアの恋愛詩
一 はじめに
二 『詩経』と『万葉集』の冒頭「雑歌」
三 『文選』と『万葉集』「相聞」
四 『玉台新詠』と『万葉集』「相聞」長歌
五 むすび
終章 本書の成果と課題
一 はじめに
二 各章を振り返る
初出一覧
あとがき
事項・人名/万葉集歌番号索引
不勉強な私ですが、しっかりと拝読し、勉強いたします。
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