明治34年の「一新講社」引き札付き
久し振りに道中記(定宿帳)の話題です。
これが表紙です。表紙の左側に3枚の引き札が重ねて綴じてあるのをめくりました。
引き札を元に戻してみます。
奈良のいんばんや庄右衛門で、右に「さる沢池西かど樽井町」、左に「興福寺南円堂下」とあります。
鹿の絵が描いてあるのが嬉しいです。明治時代も奈良は鹿。
2枚目の引き札。
こちらは大阪の大こくや音治郎の引き札です。
3枚目の引き札。
こちらは京都の扇屋正七の引き札です。
左側に「停車場及途中宿引車夫ノ奸策御注意ヲ乞」とあります。
悪質な客引きや車夫がいたのでしょうね。
「奸策」というのが物々しい言い方です。
裏側。
伊勢山田外宮前の高千穂館北村屋甚蔵とあります。
3枚の引き札にもこの宿の印が捺してあります。
外宮のページ。
ここにもこの宿が載っていて、同じ印が捺してあります。
奈良のページ。
奈良には、いんばんや庄右衛門と、うをや佐兵衛が載っています。
いんばんやは、表紙に引き札が綴じてある宿です。
もう1軒のうをや佐兵衛は、かつて存在した魚佐旅館の前身です。
奈良の名所。
法華寺が「法花寺」、唐招提寺が「せうたつ寺」とあります。これは「せうたい寺」の誤植でしょうか。
下の解説には「唐松堤寺」とあります。
法隆寺は「法流寺」とあります。
あれこれ自由な表記で、楽しいです。
表紙に綴じてある引き札はどういう性格のものでしょうね。
全部に伊勢の外宮前の高千穂館の印が捺してあるということは、3枚の引き札は高千穂館でもらったのでしょうか。
どういう仕組みになっているのか、頭をひねったのですが、筋が読めませんでした。
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