明治3年の『絵入智慧の環 二編上』
『絵入 智慧の環 二編上 万国尽の巻』を入手しました。
奥付によれば明治3年の刊です。
古川氏蔵版とあります。この古川氏というのは「はしがき」によれば古川正雄。
また、Wikipediaによれば、古川正雄は福澤諭吉の弟子で、慶應義塾の初代塾長とのことです。
この『絵入 智慧の環』は、日本最初の小学生用教科書の1つだそうです。
私が入手したのは「二編の上」で「万国尽の巻」です。
様々な地図が載っています。
例えば、アジア。
東南アジアの拡大図。
現在と境界線が変わっていますが、ベトナムは安南、カンボジアはしやむろ、マレーシアは麻羅加、ミャンマーは緬甸といった感じです。
タイはしやむろと緬甸に跨がり、ラオスは安南としやむろに跨がります。
西アジアのアップ。
こちらには、たるけすたん、あふがにすたん、べるちすたん、ぺるしや、あじやとるこ、あらびや、などの国名が見えています。
ぺるしやの北に「じよるじや」とあるのは今のジョージアですね。
これもまた、見ているとあれこれおもしろいです。
« 「上杉家に咲いた布の花」 | トップページ | 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(2) »
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- 『トランヴェール』最新号の特集は「筑波山、万葉恋の話」(2024.11.07)
- 『ならら』最新号の特集は「紀伊山地の霊場と参詣道」(2024.10.30)
- 昭和34年『たから島』(2024.10.19)
- 飛鳥古京を守る会の『飛鳥』(2024.10.09)
- 埴輪ブーム(2024.10.07)
「史料・資料」カテゴリの記事
- ちりめん本『俵藤太』と『稲羽の白兎』(2024.11.05)
- 明治20年ちりめん本の『俵藤太』(2024.11.03)
- 鳥居強右衛門(2024.10.18)
- 明治34年の「一新講社」引き札付き(2024.09.23)
- 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(5)(2024.09.18)
「地図・航空写真」カテゴリの記事
- 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(4)(2024.09.06)
- 大正14年の長野市地図(2024.08.30)
- 昭和12年頃の善光寺鳥瞰図(2024.08.29)
- 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(3)(2024.08.27)
- 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(2024.08.24)
コメント