天保14年の「絵引年代記」
この様なものを入手しました。
超絶字が小さいですが、右上に「絵引年代記」とあります。
右端に上から順に十二支が書かれています。
それを上下に分割して左右に並べて示します。
私はうさぎ年なので、守り本尊は文殊菩薩です。満足しています。
本体は、子年から亥年までの12段の表にした簡単な年表です。
一番最初を拡大します。
天正4年、織田信長の本願寺攻めから始まります。
翌5年のマスには、ほうき星が現れたこと、九州兵乱、松永久秀が滅んだことが書かれています。
さらに次の天正6年には上杉謙信が亡くなり、尼子勝久が滅んでいます。戦国時代ですねぇ。
次の行も天正です。北野の大茶会、小田原攻めなども書かれています。
信長も秀吉も呼び捨てです。
3行目は慶長です。一番上の慶長5年には関ヶ原の合戦があります。「関がはら御陣」と敬語が使われています。
末尾も拡大します。
天保14年が最後ですので、この史料は天保14年の刊行と思われます。
この9マスを見ると、金貨銀貨のこと、石山寺や住吉の開帳、お蔭参り、京都の地震、琉球人渡来などが書かれています。
江戸開府や大坂の陣のあたり。
信長も秀吉も呼び捨てでしたが、家康は「神君」です。
3行目は寛永です。寛永3年には4月から8月まで雨が降らなかったとあります。
翌4年には大地震があったり、洪水があったりと、大変です。
赤穂浪士の討ち入りも載っています。
真ん中のマス、元禄15年です。
翌16年には関東で大地震が起きたり、江戸大火があったりと災害が多いです。
1行目2段目の元禄3年3月3日には光り物が飛んでいます。何かの天体現象でしょうか。
あちこち眺めていると楽しいです。
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