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2024年7月31日 (水)

「小学生国史満点かるた」

 この様なものを入手しました。
Kokushimanten01
 「小学生 国史満点かるた」とあります。
 全部で40組です。
 「株式会社 不動貯金銀行」の印が印刷してあります。この銀行が顧客に配ったものでしょうか。

 読み札から6枚。
Kokushimanten02
 こんな感じで、読み札は短歌形式になっていて、下の句の冒頭が年号になっています。
 ただし、その年号は西暦ではなく、神武紀元なので、西暦よりも660年多い数字になっています。

 これに対応する取り札。
Kokushimanten03
 下の句が取り札になっています。

 仏教公伝は1212年です。660を引いて西暦に直すと552年になります。
 これは日本書紀による年代です。
 現在、仏教公伝は538年ですね。これは『上宮聖徳法王帝説』『元興寺縁起』による年代です。
 戦前の教育を受けた亡母は「おいちにおいちに(1212)と仏教伝来」と憶えたそうです。このかるたと重なりますね。
 平安遷都は「なくよ(794)うぐいす」と憶えますけど、このかるたの時代には「いよいよ(1454)つづく」ですね。
 1414と憶えてしまう子供もいそうです。

 読み札の裏側は解説ではなく、問題になっています。
 裏側から2枚。
Kokushimanten04
 こんな感じで、1枚につき何問か問と答とが載っています。
 年号を憶えるだけでなく、そのできごとの内容も学べます。
 「建武の中興」については、特に功のあった人物として、護良親王、楠木正成、新田義貞、名和長年、足利尊氏の名が並んでいます。
 この5人の中で尊氏だけボロクソな形容が付いています。ちょっとひどい。
 「江戸幕府開く」については、家康を高く評価していますね。

 奥付等は全くなく、いつのものか分かりませんが、一番新しい年代が昭和7年の満州国建国ですので、それ以降です。

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コメント

戦前の教育では,神武紀元で歴史の年号を覚えさせたのでしょうか。
びっくりです。
勉強になりました。
「小学生 国史満点かるた」……。

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 戦前の教育で年号を覚えた人も、教えていた教員も、戦後、年号が西暦に変わって大変だったでしょうね。
 鎌倉幕府開府の年号が変わったどころの話ではないですね。全部憶え直しですものね。

まあ,教員と受験生以外,覚え直す必要もないと思いますが,
戦前の受験の問題は,皇紀か西暦のどちらだったのでしょうかね?
まさか元号ということはないでしょうが・・・。

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 そうですね。細かい元号までは必要ないかもしれませんね。
 でも、戦前の学校で習った皇紀が頭に染み込んでいる人ほど、戦後になって本を読むときに、西暦が出てくるたびに戸惑うと思います。660年もズレてしまうので、いちいち引っ掛かって、なかなか読み進められないのではないでしょうか。

 戦前の受験問題はどうだったのでしょうね。
 さすがに戦前の受験問題がネットオークションに出たのは見たことがありません。
 受験参考書は出るかもしれないので、気を付けることにします。

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