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2024年5月17日 (金)

秋本吉徳氏『播磨国風土記全訳注』(講談社学術文庫)

 秋本吉徳著/鉄野昌弘補『播磨国風土記全訳注』(講談社学術文庫)がこの5月14日に刊行されました。
R06harimafudoki01
 2年前に亡くなられた秋本先生の遺稿に鉄野先生が加筆されて刊行された書です。

 鉄野先生の解説には以下のようにあります。
R06harimafudoki02
 秋本先生の御論文のリストは「略」として割愛しました。

 この本の内容を拝見すると、秋本先生の生前に原稿の大半は完成していたものと思われます。
 秋本先生が書かれた「まえがき」と「凡例」もあります。

 内容は、読み下し文、現代語訳、注、解説から成ります。原文はありません。
 これに、鉄野先生による補注、補説と、巻末の解説が付いています。

 秋本先生にお目に掛かったのは、昭和59年だったと思います。
 この年から清泉女子大学に非常勤講師として勤めることになり、以後、平成22年度まで、数度の中断を挟みながらお世話になりました。
 毎回ではありませんが、度々先生の研究室に「先生こんにちは」とお邪魔しました。本当にお邪魔だったかもしれませんが、楽しいひとときを過ごしました。(^_^;

 また、國學院大学の中村啓信先生の研究室で開催された古事記研究会でも秋本先生とご一緒しました。

 あれこれ思い出されます。
 先生の没後になりましたが、お原稿が公刊されたことは本当に幸いだったと思います。

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コメント

播磨国風土記
貴重な資料の注釈書なのですね。
源さんのステキな蔵書の一つですね。
また,いろいろ紹介してくださいね。

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 播磨国風土記は平安時代の写本に恵まれてはいるのですが、他に写本がなく、疑問に思える点があっても他の写本と突き合わせて考えることができず、その点が難しいところです。

 秋本先生没後の刊行にはなってしまいましたが、それでもこうして公刊されれば、多くの人に読んでもらえますね。

 また何かありましたら投稿しますね。

先日の萬葉学会の一日旅行でも、当の鉄野先生が宣伝なさっていました。風土記は手元に岩波のものがあるんですけど、恥ずかしながらあんまり開いた覚えがありません。

この本をきっかけに、他のところのものもあわせて読んでみようかしら…なんて思っています。

三友亭主人さん

 コメントをありがとうございます。

 そうでしたか。
 秋本先生がお亡くなりになってからまだ2年ですから、鉄野先生もお忙しい中、随分短期間に補注・補説と解説とをお書きになったことになりますね。

 風土記研究は最近随分盛んになった気がします。
 五風土記、それぞれに特徴があって、面白いなぁと思っています。

 来年お読みになる本、決定ですね。

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