明治3年の『道中細見 定宿帳』(5)
しばらく前に載せていた明治3年『道中細見定宿帳』の続きです。
前回の「明治3年の『道中細見 定宿帳』(4)」から、だいぶ間が開いてしまいました。
前回は、この定宿帳の末尾にある三都の案内の東京まででした。
今日は、その続きの京都と大阪です。
京都洛中洛外独案内
このページの後半です。
三十三間堂、大仏殿、清水の八坂塔、東大谷の高台寺、丸山の長楽寺、ぎおんなどが並んでいます。
その続き。
永観堂、南禅寺、銀閣寺、聖護院、賀茂、六角堂などが上がっています。その中に「御内裏様」があります。京都御所ですね。
後半に「西山」が別掲されています。
ここには、二条御城、北野天神、平野、金閣寺、等持院、龍安寺、妙心寺、嵯峨釈迦、嵐山、松の尾など。
その続き。
東寺、本国寺。
それに続き、京都名物です。
堀川牛蒡、水菜、染藍、西陣織物、紅、仁和寺眉作り、大仏餅、ねぶか、里芋、竹の子、いなり松茸、伏見人形などが載っています。
野菜類と繊維関係が多いです。
大阪独案内
安居天神、一心寺、茶臼山、天王寺、御城、天満宮などと並んで、三井呉服店、鴻池善右衛門、虎屋菓子店などの商店が載っています。
その続き。
大丸呉服店、道頓堀芝居入口、難波新地見世物、堂島米市場など。
続いて大坂名物。
天満大根、天王寺かぶら。
その続き。
長町傘、深江すげ笠、伊丹酒、ゆどうふ、淀屋橋たばこ入、四ツ橋きせるなどが上がっています。
「天下茶屋ぜさい」というのは、ぜんざいでしょうか。
京都、大阪で「御」が付いているのは、御所、二条城、大阪城の3つでした。
もう明治3年ですが、二条城と大阪城を「御」で待遇しているのは旧幕時代の名残でしょうかね。
京都も大阪も、末尾に芝居茶屋の案内所が載っています。
« 段ボールを出す&パソコン遍歴 | トップページ | ジャージにつぎあて »
「史料・資料」カテゴリの記事
- 明治26年の『赤穂義士真筆帖』(2024.09.11)
- 「新(しん)じいらんど」(2024.09.07)
- 明治3年の『絵入智慧の環 二編上』(4)(2024.09.06)
- 大正14年の長野市地図(2024.08.30)
- 昭和12年頃の善光寺鳥瞰図(2024.08.29)
コメント