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2024年2月16日 (金)

明治13年の「古今官武英雄一覧表」

 このようなものを入手しました。
M13kanbueiyu01
 これは袋です。
 明治十三年三月出版。タイトルは「古今官武英雄一覧表」とあります。

 中身は1枚物の番付です。
 こちらのタイトルは「本朝古今俊傑官武英雄一覧表」とあります。こちらが正式名称なのでしょう。
 タイトルが長いので、袋には略称を記したものと思われます。
M13kanbueiyu02
 びっしり。字が細かいです。

 左下隅に発行年月日と発行者名が載っています。
M13kanbueiyu09
 西南の役が明治10年ですので、その3年後です。

 右側の最上段。
M13kanbueiyu10
 明治維新の功労者が並んでいます。
 それぞれ、官職位階勲等が記されています。月給まで。

 左側の最上段。
M13kanbueiyu03
 こちらには歴史上の武将達が並んでいます。
 著名な武将が多いです。錚々たるメンバー。
 明智光秀や平将門のような謀反人も載っています。あまりそういうことには頓着がないようです。

 このように右側が明治の官人、左側が歴史上の武将です。

 左側の2段目。
M13kanbueiyu04
 こちらにも著名な武将が並んでいます。
 左から4人目の北条時頼が「奸智」というのが不思議です。

 2段飛ばして左側の5段目。この段になるとだいぶ文字が小さくなりますので、右の半分ほど。
M13kanbueiyu05
 3番目に北条義時が載っています。こしろうですね。
 他に、酒井忠次、本多平八郎、榊原小平太という徳川四天王のうち3人が載っています。
 もう1人の井伊直政はなぜか1段上の4段目に載っています。

 中央部の最上段。
M13kanbueiyu06
 楠公さんが大きな文字で中央に記されています。
 左側には軍師達。竹中半兵衛、真田幸隆、真田幸村、山本勘助などが並んでいます。
 右側も明治の参謀達ですかね。谷干城は西南の役で大手柄を立てました。

 1段飛ばして、中央の3段目。
M13kanbueiyu07
 左側には、直江兼続の他に、西郷隆盛、大久保利通、木戸孝允という明治の元勲のうち亡くなった人が載っています。
 西郷さんは西南戦争の折の賊軍ですが、それはもう問われていない感じです。

 中央の最下段。
M13kanbueiyu08
 大物たちが載っています。

 ごく一部を駆け足で見てゆきました。
 細かく見て行くと、あれこれおもしろいです。

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コメント

今でいうと,人名事典のようですね。
袋ということですが,袋の中に一覧表が入っていたのですか?
人物の業績の説明があるとわかりやすいと思うのですが
一覧表では,難しそうですね。

それにしても,細かい字を熟読され,感心します。

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 ごくごく簡易な人名辞典と言えないこともありませんが、番付表ですね。
 タモさんが、「江戸時代の人は番付が好きで、何でも番付にしちゃうんですよ」と言っていましたが、明治になってもその気質は変わらなかったようで、それでこういう物を作ったのだと思います。

 この番付表が8つ折りにして袋に入っていました。
 下の方に行くにつれて文字はかなり小さくなりますので、現物では厳しいです。
 パソコンの画面上で拡大して読みました。

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