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2023年8月16日 (水)

創作童話「隠れ里の決闘」

 久しぶりの創作童話です。第6弾になります。

 うさぎの生き肝を食べると空を飛べるようになる、などというデマが広まり、命を狙われることを恐れたうさぎたちは、人里離れた隠れ里に暮らすようになりました。
 腕に自慢の5人のねこたちが用心棒を引き受けてくれました。
 名付けて「神セブン」。
Kakurezato08
 5人しかいないのですが、あと2人加わることを願って「セブン」です。
 「七人の侍」に憧れているとのことです。
 詳しくはこちらをご覧ください。

 たにぐくのさ渡る極み、諸国をめぐっているカエルのけろきちくんは、3ヶ月ぶりにうさぎの隠れ里に行ってみることにしました。
 連絡したら、うさぎのぴょん太くんが迎えに来てくれていました。
Kakurezato03
 「やぁ、ぴょん太くん、久し振り。元気?
 神セブンはちゃんと7人になったのかな?」

 「久し振りだね。けろきちくん。
 用心棒の件、ちょっと厄介なことになってしまって。
 もの凄く柄の悪いのが3人やってきて、雇ってくれって言うんだよ。
 こんな連中だよ。」
Kakurezato09
 「わ! ほんとにガラ悪いね。
 ま、加わってくれたら、用心棒は8人になるから、神セブンじゃなくて里見八犬士になるね。でも、ねこだからなぁ。ねこが八犬士はおかしいよね。」
 「いや、そういう問題じゃなくて。あのガラの悪さ。いくら強そうでも、ああいう連中のお世話にはなりたくなくて。
 それで、知り合いの親分に相談に行ったの。鰹一家の親分だよ。この親分もガラ悪いんだけど。(^_^)」
Nekooyabun01
 「相談したら、親分も、やめた方が良いって。
 ちょうど親分のところにいる浪人さんに頼んで、その3人を追い払ってもらうことになったんだ。このご浪人さんだよ。」
Nekoronin

 「けろきちくん、ちょうどいいところに来たよ。これから3人組とご浪人さんとが戦うんだ。」
 「ひえー! ご浪人さんも強そうだけれど、3対1だからなぁ。大丈夫かなぁ。」
Kakurezato10
 「おい。おめえ、いい度胸してるじゃねえか。たった1人で、俺たち3人に勝てると思ってるのか?」
 「……」
 「黙ってねえで、何とか言え。」
 「……」
 「やっちまえ!」

 浪人が少し体を動かしたと思ったら、3人組はその場に倒れ伏しました。
Kakurezato11

 「つ、強い!」
 「ご浪人様、ありがとうございます。3人とも死んじゃったんですか?」
 「いや、峰打ちだ。そのうち息を吹き返すだろう。俺もムダな殺生はしたくない。
 それに、あいつらがこの噂を広げれば、もう変なヤツらがこの里に来ることもねえだろう。」
 「ご浪人様、ありがとうございます。どうぞこの里の用心棒になってくださいまし。
 大したお礼はできませんが、ごはんは3食食べ放題。3食とも魚は付けます。そして、チュールも食べ放題でいかがでしょうか」
 「3食食べ放題はありがたい。ではしばらくお世話になろう。ただ、チュールはいらねぇ。俺がチュールを食っていたらサマにならねぇ。」
 「わかりました。ありがとうございます。
 遅くなりましたが、ご浪人様のお名前は?」

 浪人はあたりを見回すと、棗(なつめ)の木に目を留める。
 「俺の名は、棗三十郎。とでも呼んでくれ。」

 という次第で、うさぎの隠れ里は強力な用心棒を加えることができたのでした。

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