複製本『宸翰』(5)孝謙天皇宸翰封戸勅書、施薬院請物文書、造寺司請沙金文書
4回に亙って載せてきた、明治17年の「宸翰」。その5回目です。
前回の次は孝謙天皇宸翰封戸勅書です。
天平宝字4年(760)、東大寺に封戸5000戸を施すという文書です。
この複製の文書名には「孝謙天皇宸翰封戸勅書」とありますので、これによれば、全文が孝謙天皇の直筆ということになりましょうか。
その次は施薬院請物文書。
天平宝字3年(759)、施薬院が東大寺に桂心100斤を請求する文書です。
時の天皇は淳仁天皇です。
その次は造寺司請沙金文書。
天平勝宝9歳(757)、造東大寺司が東大寺に沙金2016両を請求する文書です。
時の天皇は孝謙天皇です。
上の2つの文書に大きな文字で書かれている「宜」の文字は、天皇のものと考えられます。
別筆と思われますので、それぞれ淳仁天皇と孝謙天皇のものなのでしょう。
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