創作童話「空を飛んだ金魚」2大スタァ共演
ご好評につき、創作童話の第3弾です。
近畿地方の某N県YK市にある金魚の養殖池にカエルのけろきちが遊びに来ていました。
けろきちが水面を眺めていると、懐かしい声が聞こえてきました。
「お~い、けろきちくん、久し振り」
「あ、きみは金太郎くんだね。久し振り。きみ、用水路にいたんじゃなかったっけ?」
「そうなんだ。用水路にいたんだけど、ひょんなことで、大冒険してきたんだよ」
「大冒険?」
「そう。大冒険。用水路を泳いでいたら、鷲に捕まえられて、どこか遠くの海岸に連れて行かれてしまったんだ」
「えー! それはエライことだったね」
「そう。その海岸で鷲に食べられそうになった時に、ねこさんに助けられたんだ」
「ねこ? どんなねこ?」
「兜をかぶって、刀を持っていたよ。こういうの」
「わ! それはひこにゃんだ。有名人だよ。金太郎くんが連れて行かれたのは、海じゃなくて湖だよ」
「そうなの? けろきちくん、ほんと物知りだね」
「そうさ。たにぐくのさ渡る極みだからね」
「それでね、ぼくの話を聞いて、送ってくれることになって、お友達に頼んでくれたんだよ」
「それはよかったね。それで、そのお友達というのは?」
「ぐんまちゃんていう人。遠い東の秘境に住んでいるんだって」
「わ! ぐんまちゃんも有名人だよ」
「けろきちくん、本当に何でも知ってるね。その遠い秘境にも行ったことがあるの?」
「残念ながら、まだ行ったことはないんだ。北隣の県には行ったんだけど、県境にこんな看板が出ていて、諦めたんだ」
「うわ! 危なそう」
「でしょ。怖いよね」
「ひこにゃんとぐんまちゃんは親友なんだそうで、ぐんまちゃん、とんできてくれたんだよ」
「へー。ぐんまちゃん、親切だね。とんできてくれるなんて」
「そう。空を飛んで」
「なんだって!? ぐんまちゃんが空を飛べるなんて、聞いたことないよ」
「そうなの? でも、本当に空を飛んでぼくを連れ帰ってくれたんだよ。こんな風に」
「うわぁ。びっくりだ」
「マントがあれば飛べるんだって。Gのマークのマントだよ」
「すごいなぁ。でも、無事に帰ってくることができて、本当に良かったね」
以上です。ちょっと長くなりました。
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