昭和9年「四十七士絵巻」
今日は12月14日。赤穂浪士の討ち入りの日です。
それにちなんで、このようなものを。
『幼年倶楽部』の昭和9年12月号の附録で、折り本形式になっています。
裏表紙は、引き揚げ時の両国橋の図です。
なんか、四十七士の得物に槍が随分多く見えます。
中はこのように、絵と解説文とから成っています。
こういった形で全部で32面あります。
『幼年倶楽部』は『少年倶楽部』と同じく講談社から発行されました。
『少年倶楽部』よりも年下の児童を対象に発行されたのでしょうか。
文章は平易で分かりやすいですが、漢字は容赦ないです。
ただ、総ルビなので、小さい子でも読むことは可能です。
交ぜ書きにせずに、この本のように使用する漢字には制限を付けず、総ルビというのは1つの方法と思います。
大石の遊蕩。
少年向けの本ですが、こういうエピソードもちゃんと載せています。
このページは2色刷でしょうか。
多色刷のページと2色刷のページとがあります。
色数の少ないページがあるのは経費の節約でしょうか。
南部坂雪の別れ。
他にも、村上喜剣、山科の別れ、俵星玄蕃、天野屋利兵衛、吉良邸の絵図面、赤埴源蔵徳利の別れ、大高源吾の笹竹売り、などのエピソードが載っています。
吉良邸内の闘い。
この絵は見開きのワイド画面です。
右画面は清水一学、左画面は和久半太夫との闘い。
吉良方の武士は、他に鳥居理右衛門、小林平八郎が登場しています。
吉良の武士達も、みな、勇士、達人、使い手といった高い評価が与えられています。
最終ページ。
現代の泉岳寺の四十七士の墓所がラスト。
このページだけ、絵ではなく写真です。
暗くて分かりにくいですが、大勢の人たちが列を成しています。
普段の様子ではなくて、今日のような特別な日なのだと思います。
でも、泉岳寺は東京の観光名所だったようですので、普段でもこういう日はあったのかもしれません。
« フルーツチーズ | トップページ | 『大美和』最新号に菅野先生 »
「忠臣蔵」カテゴリの記事
- キティちゃんの額の傷(2024.12.15)
- はろうきてぃの忠臣蔵クリアファイル(2024.12.14)
- 明治26年の『赤穂義士真筆帖』(2)(2024.09.16)
- 明治26年の『赤穂義士真筆帖』(2024.09.11)
- 赤穂線開業30周年記念乗車券(2024.08.12)
「史料・資料」カテゴリの記事
- 明治37年の「因幡の兎」(2025.01.19)
- 「ハナ ハト マメ マス」(2025.01.15)
- 長音表記&リンコルン(2025.01.14)
- 広瀬中佐の評価は(2024.11.24)
- 老農船津伝次平(2024.11.23)
コメント