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2022年12月25日 (日)

『今昔奈良物語集』(あをにまる。角川書店)

 このような本を買いました。
Konjakunara01
 『今昔奈良物語集』。著者はあをにまる氏。版元は角川書店です。
 つい先日刊行されたばかりのほやほやです。
 帯に書いてある「世界よ、奈良色に染まれ。」が良いですね。

 全部で11話から成る短編集で、すべて原作といいますか、関連する作品があります。
 これまた帯にある「名作文学×現代奈良エンタメ」の通りです。
 名作文学が全て奈良を舞台に描かれています。

 それぞれの短編と、それぞれに関連する作品は次の通りです。

  ①走れ黒須     (←『走れメロス』太宰治)
  ②奈良島太郎    (←『浦島太郎』作者不明)
  ③二十歳      (←『形』菊池寛)
  ④ファンキー竹取物語(←『竹取物語』作者不明)
  ⑤大和の桜の満開の下(←『桜の森の満開の下』坂口安吾)
  ⑥古都路      (←『こころ』夏目漱石)
  ⑦三文の徳     (←『藪の中』芥川龍之介)
  ⑧若草山月記    (←『山月記』中島敦)
  ⑨どん銀行員    (←『ごんぎつね』新美南吉)
  ⑩うみなし     (←『やまなし』宮沢賢治)
  ⑪耳成浩一の話   (←「耳無芳一の話」〈『怪談』〉小泉八雲)

 タイトルも、関連する作品を踏まえたものと、全く無関係なものとがあります。
 ③などは、katachi→hatachi と、よく似た音になっています。⑪もそうですね。

 中身をお見せしてはいけませんが、⑤の冒頭だけちょっと。
Konjakunara02
 こんな感じで、奈良県の地名が満載です。
 「某きな粉団子」も。

 ⑨の最後には予想を裏切らないフレーズが書いてあります。(^_^)

 奈良県民の皆さん、奈良好きの皆さんには特に読んで楽しい本かと思います。

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