『今昔奈良物語集』(あをにまる。角川書店)
このような本を買いました。
『今昔奈良物語集』。著者はあをにまる氏。版元は角川書店です。
つい先日刊行されたばかりのほやほやです。
帯に書いてある「世界よ、奈良色に染まれ。」が良いですね。
全部で11話から成る短編集で、すべて原作といいますか、関連する作品があります。
これまた帯にある「名作文学×現代奈良エンタメ」の通りです。
名作文学が全て奈良を舞台に描かれています。
それぞれの短編と、それぞれに関連する作品は次の通りです。
①走れ黒須 (←『走れメロス』太宰治)
②奈良島太郎 (←『浦島太郎』作者不明)
③二十歳 (←『形』菊池寛)
④ファンキー竹取物語(←『竹取物語』作者不明)
⑤大和の桜の満開の下(←『桜の森の満開の下』坂口安吾)
⑥古都路 (←『こころ』夏目漱石)
⑦三文の徳 (←『藪の中』芥川龍之介)
⑧若草山月記 (←『山月記』中島敦)
⑨どん銀行員 (←『ごんぎつね』新美南吉)
⑩うみなし (←『やまなし』宮沢賢治)
⑪耳成浩一の話 (←「耳無芳一の話」〈『怪談』〉小泉八雲)
タイトルも、関連する作品を踏まえたものと、全く無関係なものとがあります。
③などは、katachi→hatachi と、よく似た音になっています。⑪もそうですね。
中身をお見せしてはいけませんが、⑤の冒頭だけちょっと。
こんな感じで、奈良県の地名が満載です。
「某きな粉団子」も。
⑨の最後には予想を裏切らないフレーズが書いてあります。(^_^)
奈良県民の皆さん、奈良好きの皆さんには特に読んで楽しい本かと思います。
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