「截瘧丸」の袋
ネットオークションでこのようなものを入手しました。
薬袋です。
右側に、「陸軍々医総監従四位勲二等松本順先生方剤」とあります。
松本順は、元の名は松本良順。幕府に仕え、将軍の治療に当たり、新選組の近藤勇や土方歳三とも親交があって、新選組隊士の治療にも当たりました。
維新後、投獄されますが、赦免されて新政府に仕え、初代軍医総監に任じられます。
よほどの名医だったのでしょう。
つい最近のチコちゃんで、大磯を海水浴の適地として開発したという話題が登場しました。
薬袋には「従四位」とあります。
松本順が従四位に叙されたのは明治19年10月で、明治26年7月には正四位に昇叙されていますので、この薬袋が印刷されたのは、明治19年10月から明治26年7月までの間ということになります。
裏側です。
効能と用法が書かれています。右下には定価金十五銭。上には印紙が貼ってあります。
印紙のアップです。
2枚で合計1銭5厘。定価の1割を売薬税として納めたことになります。
この印紙で封緘してあります。
入札したときには分からなかったのですが、封は切っていなくて、中には薬が入っています。
今から130年ほども前の薬です。
どんなものか気になりますが、130年間そのままだったものを私が封を切るというのも憚られます。
ちょっとどうしたものか考え中です。
しかし、また珍しいものを入手しました。
私にとっては全くの新分野です。
収集品の範囲がまた拡大しそうで怖いです。(^_^;
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