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2022年8月14日 (日)

昭和6年の「国史に輝く英傑集」

 このようなものを入手しました。
S06eiketsu01
 これは紙製の箱で、中には50枚のカードが入っています。

 この箱の裏側を開いたところ。
S06eiketsu02
 昭和6年の『少年倶楽部』新年号の附録です。

 監修と解説を担当した中村孝也博士の文章が入っています。
S06eiketsu03

 カードはこのようになっています。
S06eiketsu04
 中村孝也氏の解説にある様に、表側は肖像画になっています。

 裏側は解説です。
S06eiketsu05
 柿本人麻呂を例に出しました。
 「ほのぼのと明石の浦の朝霧に島がくれゆく船をしぞおもふ」が最も知られた歌とありますが、これは万葉歌ではありませんね。
 今だったら別の歌が代表歌になることでしょう。
 でも、昭和6年当時の1つの評価として興味深いです。

 さて、50人の英傑は以下の通りです。
 独断と偏見で分類してみました。
 暇なヤツと思わないでください。データがあると分類したくなるのです。サガです。(^_^;

【政治家】
 藤原鎌足
 和気清麻呂
 北条時宗
 徳川家光
 徳川光圀
 徳川吉宗
 松平定信
 徳川斉昭
 井伊直弼
 徳川慶喜
 三条実美
 岩倉具視
 西郷隆盛
 木戸孝允
 大久保利通

【文化人】
 柿本人麻呂
 菅原道真
 雪舟
 藤原惺窩
 林道春
 中江藤樹
 山崎闇斎
 伊藤仁斎
 荻生徂徠
 新井白石
 近松門左衛門
 本居宣長
 塙保己一
 頼山陽
 渡辺崋山
 吉田松陰

【僧侶】
 最澄
 空海
 親鸞
 日蓮

【武将】
 平重盛
 源頼朝
 楠木正成
 北畠親房
 北条早雲
 武田信玄
 上杉謙信
 毛利元就
 織田信長
 豊臣秀吉
 加藤清正
 徳川家康
 伊達政宗
 山田長政
 大石良雄

 あまりたくさん項目を立てなかったので、大石内蔵助を「武将」に入れるなど、無理はあります。(^_^;

 眺めているとなかなか興味深いです。

 天皇をはじめとする皇族は含まれていません。
 あえて避けたのでしょう。
 女性が1人も含まれていません。文化人は結構選ばれていますので、紫式部や清少納言は選ばれてもおかしくないところでしょうが、これも男性に限るという方針かもしれません。50人というのは少ないですから。

 一番古い人物は藤原鎌足です。天智天皇との絡みで忠臣とされたのかもしれません。
 和気清麻呂も忠臣枠かもしれませんね。
 平安時代の人物がほとんどいません。平安貴族から「英傑」を選ぶのは難しいのでしょうかね。

 戦国武将が目立ちます。信長・秀吉・家康が愛知の三英傑だそうですし、「英傑」というと武将がイメージに合う気がします。
 僧侶は4人。禅宗の栄西・道元はなぜか選ばれていません。

 平清盛は選ばれていないのに重盛は選ばれています。
 今なら逆でしょうね。これはやはり、「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんと欲すれば忠ならず」(逆だったかもしれません)が効いているのでしょう。

 西郷隆盛が選ばれています。もう逆賊扱いはされていないのですね。
 井伊直弼も選ばれています。安政の大獄はあっても、開国が評価されたのでしょう。

 あれこれ面白いです。

【画像追加】
 萩さんからのコメントにお応えして、源頼朝の画像と解説を追加します。
S06eiketsu07
 解説に依れば、もとの画像は神護寺の肖像画ですね。
 今は足利直義像の可能性が高いとされていますが、近年まで頼朝像とされていましたね。

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コメント

今でも十分に通用しそうな肖像画ですね。
分類で,政治家と武将を分けるのが微妙です。
確かに江戸時代に名を残した武士は,政治家ですね。
個人的には,渡辺崋山が文化人に入っているのは,良いですね。
源頼朝の肖像画と信じられてきたものが,実は他人ということで,今教科書には載っていません。
この肖像画集ではどうなっているのですか?

>データがあると分類したくなるのです。サガです。

仕方ないですねえ、^^;

でも、現在の皇統から言って足利さんのほうが楠さんより高く評価されてしかるべきだと思うのですが…

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 頼朝の画像と解説を追加しました。
 確かに、この神護寺の画像は、今は足利直義の可能性が高いとされていますね。
 もともと頼朝の画像とする根拠が弱かったようですね。

 江戸時代の将軍と大名は政治家としましたが、家康は武将とするなど、難しいところです。
 西郷隆盛は政治家で良かったかどうか。途中で下野したとはいえ維新政府に加わっていますから、まあいいでしょう。「武将」というのもちょっと違うし。

 渡辺崋山は、家老というより、やはり画家というイメージです。

 現代の皇統は北朝ですけど、やはり後醍醐天皇に背いたか、殉じたかというポイントが大きいのでしょうね。

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