『地図で巡る万葉集』(昭文社)
このような本が出ていたことを最近知りました。
版元は昭文社で、令和元年7月1日刊行。
新元号が「令和」と発表されてからわずか3ヶ月での出版です。
昭文社は主に地図を発行している出版社ですよね。
新元号が万葉集から採られたということで、万葉集と、得意分野の地図とを組み合わせたのでしょうね。
時宜を得た出版と思います。
万葉集の専門家の監修を経たものではないようで、業界の方のお名前は載っていませんでした。
そのせいか、表紙には紅梅の絵が描かれています。
地図の説明です。
やや盛りだくさん過ぎるという気もしますが、意欲的で充実しています。
項目の4番にある「国家大観」という誤りはあるあるですね。
地図のメッシュと目次。
この辺はいかにも地図出版社らしい香りがします。
万葉歌がたくさんよまれている地域は、さらに細かいメッシュになっています。
細かいメッシュは、畿内の19~24の他に、越中や筑前も対象になっています。
それでも、たとえば上の24番の地図は以下のようです。
真っ赤です。
さらに、この地図上に飛鳥付近の情報はとても入り切らないので、別ページに示してあります。
まさに畿内、特に飛鳥・奈良は万葉故地であるなぁという思いを新たにしました。
あれこれケチを付けましたが、なかなか有用な地図帳と思います。
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