昭和5年の「元禄快挙 大忠臣蔵」
このようなものを入手しました。
昭和5年4月1日発行の「常盤週報」です。
三つ折りになっていたものを開きました。
左端が表紙になります。
右端の上部は最新封切りの「元禄快挙 大忠臣蔵」で大石内蔵助を演じる大河内伝次郎の写真、下部はその映画の解説です。
中央部は裏表紙で、「目下撮影中」の作品です。アップにします。
それぞれに「時代劇」「現代劇」などの分類が書いてあります。
最初の「女性讃」は「現代ローマンス」とあります。
また、この作品の出演者のところには「オールスターカスト」とあります。
「キャスト」でなくて「カスト」ですね。
「キャメラ」と「カメラ」の関係に似ていますが、今は「カスト」よりも「キャスト」の方が一般的なのに対し、もう一方は「キャメラ」よりも「カメラ」が一般的ですね。でも業界では「キャメラ」が使われていそうな気もします。
裏側はこうなっています。
丸ごと全部「元禄快挙 大忠臣蔵」の配役です。
字が小さすぎて読めませんね。
男女別名簿になっていて、主要なものはそれぞれ冒頭にゴチックで印刷されています。
男子の部の先頭。
片岡千恵蔵が大石ではなくて浅野内匠頭を演じています。
当時27歳。確かに大石ではなくて浅野ですね。
「棟梁 藤兵衛」というのは、岡野金右衛門の絵図面取りの大工の棟梁でしょうね。
女子の部の先頭。
ゴチックの部の次に山田五十鈴が載っています。当時13歳。何度も計算し直してしまいました。合っているようです。
役名「雛菊」ですね。
常盤週報の「常盤」は映画館の名と思われます。
ググってみると、千葉県の松戸に常盤館という映画館があって、大正時代には存在していたということですが、これかどうか。
« 『稲荷山古墳出土鉄剣金象嵌銘概報』 | トップページ | 上代文学会賞は葛西太一氏 »
「映画・テレビ」カテゴリの記事
- 釣り落としたサイン帖(2023.01.13)
- 昭和6年の「名流花形大写真帖」(4)(2022.11.20)
- 昭和6年の「名流花形大写真帖」(3)(2022.11.19)
- 昭和6年の「名流花形大写真帖」(2)(2022.11.18)
- 昭和6年の「名流花形大写真帖」(1)(2022.11.17)
「忠臣蔵」カテゴリの記事
- 赤穂大石神社元旦の御朱印(2023.01.18)
- 昭和9年「四十七士絵巻」(2022.12.14)
- 昭和5年「大忠臣蔵」のパンフレット(2022.11.07)
- 元禄11年の武鑑(2)上杉、田村、真田(2022.10.19)
- 元禄11年の武鑑(1)浅野内匠頭と浅野大学(2022.10.18)
「文字・言語」カテゴリの記事
- 言葉でめぐる加賀温泉郷&白兎海岸(2023.01.28)
- 上野三碑「世界の記憶」登録から5年(2022.11.15)
- 「倭歌」をめぐって(2022.11.02)
- 「倭歌」木簡の記事(まとめ)(2022.11.01)
- 『国語と国文学』最新号は上代特集(2022.10.25)
コメント