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2022年5月16日 (月)

『日本書紀の鳥』(京都大学学術出版会)

 『日本書紀の鳥』(京都大学学術出版会)という本を購入しました。
Shokitori01
 今年の5月15日刊行という新刊です。
 この本のことは、フェイスブックで木下信一氏に教えていただきました。
 著者は山岸哲氏と宮澤豊穂氏です。
 著者略歴によれば、山岸氏は大阪市立大学名誉教授で、山階鳥類研究所長などを歴任された鳥の専門家です。
 宮澤氏は皇學館大学史学科を卒業され、日本書紀の全訳を刊行された方です。

 古典文学作品に登場する動物や植物のことは、国文学の専門家には手に余ることがありますので、理系・文系の研究者の共著というのは理想的な組合せと思います。

 カバーの背表紙側。
Shokitori02

 ここに、この書の趣旨が書かれています。
Shokitori03

 内容は、オールカラーの写真や挿絵が豊富で、日本書紀の内容と鳥と両方を解説した鳥図鑑といった趣があります。
 とても参考になります。

 カバーの絵は、田辺忍氏による和紙貼り絵で、表紙が「少彦名命と鷦鷯」、裏表紙が「斑鳩臨場」です。

 表紙の少彦名命のアップ。
Shokitori04
 「表紙の言葉」によれば、日本書紀では、少彦名命は鷦鷯の羽を衣服にして登場しているけれども、衣ではなくて鷦鷯に乗った姿で描いたら可愛らしく仕上がるのではと考えたそうです。

 良い本を入手しました。

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コメント

ヤマトタケルに興味を持っている私にとっては
なかなかよさげな本ですが
ちょっとお値段が・・・。
内容にもよりますが,感想をお聞かせくださると感謝です。

萩さん

 コメントをありがとうございます。

 ヤマトタケルというと直接には白鳥ですね。
 この本には日本書紀に登場する30余種の鳥が載っていますので、白鳥だけを目的にされると費用対効果は低いかもしれません。
 本全体をお読みいただければ、十二分に読み応えがあると思います。

 野鳥の専門家が書いていますので、日本書紀に登場する鳥が今のどれに当たるのかの考察がありますし、それぞれの鳥の習性なども載っていて興味深く読めます。

そうですね。ヤマトタケルといえば,白鳥ですね。
でも,白鳥に生まれ変わって
とかいうのは,ほぼ伝説だと思うので・・・・,

ううん。

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