昭和36年のNHK「忠臣蔵」(第5回)
今まで4回に亙ってご紹介してきた昭和36年のNHK「忠臣蔵」、ネットオークションにもう1冊出てきました。第5回「梅の巻」です。
第4回(雪の巻)が最終回かと思っていましたに。ちょっと意外でした。
ま、第4回は、吉良を討ち取ったところで終わっていましたので、終わり方としては尻切れトンボではありました。
それは、音楽やカメラワークで最終回っぽくしたのだろうかと思いました。
これも、作者の村上元三氏に渡されたものですね。
オークションへの出品者は同じ人です。前回も書きましたが、5冊揃っているなら、揃いで出して欲しかったです。別々の人が落札したら、散逸してしまいます。
それを避けるために、今回は(も)、何としても落とさねばと思いました。幸いに、ほぼ開始価格で落札できました。
巻名は、花、月、雲、雪ときて、最後は「梅」でした。
赤穂浪士の切腹は旧暦の2月4日ですので、梅の季節といえそうです。
タイトルの「忠臣蔵」の文字が薄いように見えます。拡大します。
網点の文字です。
ガリ版印刷ですが、こうした技があるのですね。
この第5回「梅の巻」の内容は、清水一学の妻のこと、毛利小平太が恋人と心中すること、細川家に預けられた浪士達が細川越中守の意向で厚遇されること、磯貝十郎左衛門と恋人のこと(磯貝の恋人が病を押して縫った肌着が磯貝の元に届けられるが、2月4日の朝、息を引き取る。磯貝はその肌着を着て切腹することになる)です。
配役の一部。
細川家で浪士達の世話をする掘内伝右衛門は市川小太夫が演じています。
後に三船の「大忠臣蔵」で途中から吉良を演じることになる、あの小太夫でしょうか。
歌舞伎役者は襲名するので、紛らわしいです。(^_^;
細川家に預けられた浪士と、その恋人の話ということになると、浪士は大体磯貝ですね。(^_^)
磯貝の遺品の中に琴の爪があったということから、磯貝がそういう役割になるのでしょう。
この作品では、琴ではなく小鼓です。
台本の末尾。
切腹が行われる細川家です。
小鼓を打っているのは磯貝十郎左衛門。
巻の名にもなっている梅の花が散っています。
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