NHK大河「赤穂浪士」の討入り回(一部)の台本
このようなものを入手しました。
最近取り上げている昭和36年の「忠臣蔵」ではなく、NHK大河の第2作「赤穂浪士」の台本です。
左側には「-討入り- 第四十七回・第四十八回の一部」とあります。
大河「赤穂浪士」の台本は他にも何冊か所持していますが、それらと比べて薄いです。
また、右側には放送日が記載されるのが通例ですが、この台本の右側には収録日が書かれていて、異例です。
しかも、8月! 早すぎ。
このナゾは、たまたま入手できた『週刊朝日』の同年8月28日号で明らかになります。
この年は東京オリンピックの年で、表紙は聖火リレー最終ランナーの坂井さんです。
大河「いだてん」でも取り上げられていました。
この『週刊朝日』に「汗だくだくの四十七士」というグラビアページがあります。
重装備の大石内蔵助も汗だく。
次のページは討入りシーンです。
下に書いてある文章を切り貼りして載せます。
字が小さいですが、これによれば、多数の俳優を年末に集めるのはムリということで、この暑い盛りの収録になったとのことです。
ちょうどお盆の時期なので、それも人を集めやすい理由なのでしょう。お盆なのに休めなくて気の毒ですけど。
あとは、グラウンドにオープンセットを作って撮影したとあります。
吉良邸の場面や引き揚げの場面などを収録するのに、スタジオでは狭すぎるのでしょうね。
夜通し撮影して、収録は朝に終わったようです。ちょうど引き揚げシーンが撮影できたことになります。
この収録の他に、討ち入りの場面は別途、スタジオでも収録したようです。
それで、台本が薄いのですね。この日のオープンセットでの収録分のみをまとめて1冊にしたのでしょう。
台本の配役表に次のようなページがあります。
これによれば、6行目の吉田沢右衛門役に緒形拳が載っています。
たった1本残っている「赤穂浪士」のビデオ(討入り回)の配役に緒形拳は載っていなかったように思います。
この翌年、大河の第3作は「太閤記」で、主演は緒形拳です。
それがいつ決まったのか不明ですが、秋頃には収録が始まったとすれば、緒形拳はそちらが忙しくて「赤穂浪士」に出ている暇はなかったかもしれません。
そう考えると、吉田沢右衛門役は途中で俳優が替わった可能性があります。
唯一残っているビデオの吉田沢右衛門が緒形拳なのかどうか、気になります。
じっくり見てみたいのですが、そのビデオは渋川の家の引っ越し荷物の段ボールの中なので、しばらくおあづけです。
今回のように、複数の資料を突き合わせて何かが明らかになるというのは大好きです。♪
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私に生まれた次の年ですか。
そんなころから緒形拳さんは活躍していらっしゃったんですね。
舟木一夫さんがいらっしゃいますね。
私らの世代ではここまでですね。知っているのは。
投稿: 三友亭主人 | 2022年1月27日 (木) 21時27分
三友亭主人さん
コメントをありがとうございます。
緒形拳は芸歴が長いですね。
そして、主役や準主役など、重要な役を演じていることが多いですね。
なんか、変幻自在という気がします。
舟木一夫は、矢頭右衛門七を演じていますね。
アイドルがこういう役を演じる走りのような感じかもしれませんね。
投稿: 玉村の源さん | 2022年1月27日 (木) 23時35分