明治6年の『単語篇』(新潟の教科書)(6)半濁音
明治6年の『単語篇』の第6弾です。
今回は濁音表・半濁音表です。
現代日本語で、半濁音はハ行のパピプペポだけですが、この表には、半濁音にカ行とハ行とがあります。
カ行の半濁音というのは、鼻濁音のことと思われます。
マークが、ハ行は仮名の右上に小さい゜で示していますが、カ行は1点です。
濁音は2点を付けますが、半濁音(鼻濁音)は1点で示すということなのでしょう。
鼻濁音を半濁音と呼んでいるのは、当時はまだ鼻濁音という語がなかったからなのでしょうか。
日国の「鼻濁音」の項の用例には『発音教授法』〔1901〕〈高橋龍雄〉のものが挙がっています。
1901年というのは明治34年です。
明治6年からはだいぶ下ります。
その例文は以下の通りです。
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gdbzjywrmnng の十一音は、尽く声帯の振動するものであるから、濁音である。
而してこれに口からと鼻からと出る二種の音がある。これを口濁音、鼻濁音といふ。
鼻濁音の中で、ng といふ音は、無論日本の仮名文字にないが、近来加行文字に一点を加へてあらはす事あり。
東京の人などが、常にガギグゲゴを鼻にかけていふ時の音である。
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「加行文字に一点を加へてあらはす事あり」とあります。これですね。
明治初期の文章に詳しい方には常識的なことかもしれませんが、私にはあれこれ新鮮なことでした。
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