宣命校本ノート
渋川の家の片づけで出てきました。
私の卒論のタイトルは「続日本紀宣命の国語学的研究」でした。その別冊資料です。
母校では、卒業式の日に「永久貸し出し」という名目で卒論を返却していました。
貸し出しなので、本当はすぐに出せるようにしていないといけないのでしょうけど。(^_^)
中はこのようです。
多少アップに。
宣長の『続紀歴朝詔詞解』のコピーを切り貼りしたのを底本にして、これに諸本の異同を書き込んで行きました。
コピーは湿式のようです。少し薄くなっていますが、40数年を経てこの程度ならば優秀かもしれません。
結構たくさんの本を見ています。ただ、大学院に入ってからさらに校合したものもありますので、卒論時点よりも増えています。
ご覧のように、宣長は、多くの諸本が一致している本文を結構変えています。そんなことが校本を作って分かりました。
天理図書館にもこの3冊を携えて行きました。当ブログでしばしば触れた芳月に泊まって。
渋川転居後28年振りに再会して感慨深いものがありました。
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>「コピーは湿式のようです」
源さんが卒論を書いていたころと言えばそうなんでしょうね。本当にきれいに残っているもんですね。
長いことはこの中にしまっていたからでしょうか?
ちょっと後の私たちの頃には、もう乾式のものでしたが…けっこう高価でコピーの対象も絞って絞って使用してました。
それでも・・・帰郷の際に神田に寄ったとき「代匠記」が一部欠けたものを非常に安く買うことができて…かけていた部分を研究室にあったものをコピーして…なんてことをしましたねえ。これは結構な出費でしたが、今も「代匠記」はこれを使っています。
投稿: 三友亭主人 | 2021年2月 1日 (月) 22時23分
三友亭主人さん
コメントをありがとうございます。
湿式のコピーって、段々薄くなって、ほとんど消えてしまいますよね。
私の持っているコピーにもそうなってしまったものがあります。
これは本当に幸いでした。冊子になっていて、箱に入っていたことも幸いしたのでしょうかね。
これが、例の虫の食った段ボール箱に入っていなくて、本当に幸いでした。
青焼きコピーというのもありましたが、私は使ったことがありませんでした。
『代匠記』の落丁本?を安く売っていたのですね。それは良い買い物だったかもしれませんね。
私の校本ノート、糊も剥がれていません。たぶんプリットを使ったような気がしますが、プリットってもうあったかどうか。
投稿: 玉村の源さん | 2021年2月 1日 (月) 23時14分