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2021年1月25日 (月)

明治10年の『新撰年代記』(1)

 ネットオークションで買いました。
M10nendaiki01
 お経本のような折り本形式で、表裏両面に印刷されています。
 大きさもお経本ほどで、横幅はちょうど手で掴めるほどです。

 冒頭はこのようになっています。
M10nendaiki02
 「皇国漢土西洋年暦」という角書きがあります。

 奥付。
M10nendaiki03
 明治10年に大阪で刊行されたものです。

 この本のメインは1年1マスの年表です。
 年表部の冒頭はこのようになっています。
M10nendaiki04

 小さいので、一部分をアップにします。
M10nendaiki05
 大化元年から始まっています。
 大化の下に、「乙巳」という干支が記されています。
 2行目には「孝徳」という天皇名と、「六月即位」。
 3行目には「年号始ル」。
 4行目には「唐太宗貞観十九/西洋紀元六百四十五」とあります。

 このような形式で、1年1マスで、明治10年に至ります。
 1行が6マスなので、2行後の同じ位置に同じ十二支が来ます。

 年表部の末尾。
M10nendaiki06

 これも一部分をアップにします。
M10nendaiki07
 記事が印刷してあるのは明治10年までですね。
 まだ余白がありますので、数年間は持ち主が自分で記入できます。
 実際に明治11年、12年には「コレラ病流行」「琉球藩ヲ廃シ縣トナス」などの記載があります。
 また、明治23年のマスには、「諸国コレラ病流行」「インフルベンザ同」とあります。
 この時代もしばしば疫病が流行していたのですね。人ごととは思えません。
 「インフルベンザ」という語形、興味深いです。

 この本、メインはこの年表ですが、他に、歴代天皇一覧、山、海、温泉の一覧などなど、歴史・地理関係の項目が満載です。
 それらもまた追々ご紹介します。

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