西尾市岩瀬文庫の「姫魚図」
愛知県の西尾市岩瀬文庫のHPに、「姫魚図」というのがアップされています。
これまたまほろばメイトの方のご教示です。ありがたいことです。
これ、アマビエの同類のようです。
ダウンロードが可能になっていますので、転載もOKかと。
釈文も載っています。それを更に読みやすく改めてみました。
一、かくの如く形のもの、当四月八日、肥前の平戸の浜に現れ、
「われは龍神の使いなり。ことしより七年之間、諸国にコロリと云ふやまひ、はやり、人多く死す。
我が形を家内に貼りおけば、そのやまひをのがれ、子孫繁盛なり。今、姿を現し、この事を告ぐるなり」
と云ふかと思へば、水底に入る。その姿、凡そ、壱丈五六尺、顔三尺斗りと、人々申し伝へしなり
といった感じです。アマビエと共通しますね。
先日のアマビエは弘化三年(1846)でした。今回のは正確な年代は不明ですが、文政(1818-1829)のはじめ頃ということですので、今回の方が四半世紀ほど早いです。
前回のは肥後国、今回は肥前国ということで、お隣です。関連ありましょうかね。
西尾市岩瀬文庫のHPには、この絵の塗り絵も載っていました。
塗り絵といわれると塗ってみたくなります。(^_^)
塗ってみました。
どうでしょ? 色彩のセンスが問われます。(^_^;
顔も自由に描くようになっていますけど、ヘタなので描けません。マウスだし。(^_^;
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これはすごい。
twitterにUPすれば,一気に「いいね」が付きそうです。友人に知らせてもいいですか?
西尾市岩瀬文庫には,自分が所属している自主サークル「姫街道」の散策会で見学に行く予定でしたが
コロナ騒ぎで,延期することにしたところです。
(6月1日まで休館)
西尾市岩瀬文庫には,豊橋市図書館の祖「国学者 羽田野敬雄」がつくった羽田文庫の書物がたくさんあることでも有名です。
投稿: 萩さん | 2020年5月10日 (日) 21時58分
萩さん
コメントをありがとうございます。
西尾市岩瀬文庫は貴重な文献をたくさん所蔵しているようですね。
しかも、それをサイト上で検索できるところが便利ですね。
散策会の見学が延期になってしまったのは残念です。早期に休館解除になりますように。
お友達にお知らせくださるとのこと、ありがとうございます。ぜひぜひ。(^_^)
投稿: 玉村の源さん | 2020年5月10日 (日) 22時26分
「コロリと云ふやまい」は文政5年のコレラの流行のことでしょうか。
幕末のコレラの流行を分析した論文がありました。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjhg1948/30/5/30_5_447/_pdf
当時は海港が疾病の侵入路だったとのことなので、大陸から海を渡ってもたらされたコレラに対抗して、西の海から守り神も上陸したのでしょうか。
やはり鱗と長い髪がありますね。
投稿: 源さんの後輩 | 2020年5月11日 (月) 01時02分
源さんの後輩さん
興味深い論文の御紹介をありがとうございます。
この論文、大変な労作ですね。
死因の記載されていないお寺の過去帳でどれほどのことが分かるのだろうかと思いつつ読みましたが、短期間に多数の死者がある場合や、死亡者数のピークが地域を追って移動して行く様などを見ると、コレラ以外の死者が含まれてはいるにしても、おおよその傾向は覗えるように思えました。
岩瀬文庫のHPには、この「姫魚図」について、「京都にあった奇談研究会「以文会」の議題を記録した『以文会随筆』(文政6年・水野皓山編)に収載されています。」とありますので、まさに文政5年のコレラと考えられます。
そして、「姫魚図」に記載された「ことしより七年之間、諸国にコロリと云ふやまひ、はやり、人多く死す」という文は予言ですよね。不思議な話ですね。
日本に存在しなかった疫病が流行るとすれば、それは外国から入ってくるということで、長崎出島あたりが侵入箇所と考えられたのでしょうかね。その疫病から守ってくれる守り神もやはり西国からというお考え、なるほどと思いました。そうかもしれませんね。
鱗と長い髪、アマビエと共通していますね。
投稿: 玉村の源さん | 2020年5月11日 (月) 02時17分