明治42年の「名所かるた」(3)
今しがた、「明治42年の「名所かるた」(2)」を載せました。現在判明した限りのリストです。
目の前にデータがあると集計したくなります。(^_^)
で、集計してみました。
出典は次のようになります。
古今集 8
新古今集 3
夫木抄 3
万葉集 2
金葉集 2
続古今集 2
金槐集 2
李花集 2
千載集 1
新勅撰集 1
続後撰集 1
玉葉集 1
続後拾遺 1
風雅集 1
新千載集 1
新続古今集 1
歌枕名寄 1
六華集 1
為尹千首 1
名将言行録 1
ふぢ河の記 1
宰府記行 1
芭蕉集 1
漫吟集 1
賀茂翁家集 1
琴後集 1
うけらが花 1
しのぶ草 1
不明 6
かなり多くの文献から採っています。
古今・新古今が1位・2位を占めています。万葉集も4位ではありますが、歌数は2首に留まります。
勅撰集からはそこそこ採られているものの、それ以外のものも少なからずあります。
下の方に並べた漫吟集は契沖、賀茂翁家集は賀茂真淵、琴後集は村田春海、うけらが花は加藤千蔭、しのぶ草は八田知紀です。
八田知紀は知りませんでしたが、調べてみたら、薩摩藩士で、香川景樹の弟子、高崎正風の師ということでした。
このかるたの和歌、誰の撰でしょうね。
このようにあります。
「星野水裏案」の「案」というのは、こういうものを作ろうということを提案したということなのか、選歌も行ったのか。
星野水裏という人物も知りませんでしたので、これまたググってみました。
デジタル版 日本人名大辞典+Plusに次のようにありました。
星野水裏 ほしの-すいり
1881-1937 明治-大正時代の詩人。
明治14年生まれ。実業之日本社に入社,明治41年創刊の「少女の友」初代主筆となる。川端竜子,竹久夢二らを起用,
みずからも叙情詩を発表した。昭和12年5月4日死去。57歳。新潟県出身。早大卒。本名は久。変名に水野うら子,
淡路しま子。別号に白桃など。詩集に「浜千鳥」「赤い椿」「白桔梗の花」など。
このかるたが作られた時の『少女の友』の主筆なのでした。
詩人とのことですので、あるいは和歌に関する造詣も深く、自ら選歌に当たった可能性もありそうです。
国別の集計は以下の通りです。
山城 5
摂津 5
大和 4
駿河 3
近江 3
信濃 3
紀伊 3
遠江 2
武蔵 2
常陸 2
上野 2
下野 2
陸奥 2
出羽 2
伊勢 1
尾張 1
相模 1
下総 1
美濃 1
丹後 1
播磨 1
安藝 1
淡路 1
阿波 1
筑前 1
隅田川を武蔵と下総とにダブルカウントしましたので、合計は51ヶ国になります。
富士山は駿河とされることが多いと考え、甲斐はカウントしませんでした。この辺、やや不統一です。(^_^;
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