「奈良名勝案内図」比較
以前、「奈良名勝案内図」という地図を入手しました。
その後、同じ地図がネットオークションに時々出品されているのを見ましたが、もう持っているから、ということで、入札することはしませんでした。
ところが、先日、同じ地図でかなり保存状態の良さそうな品が出ていましたので、買ってしまいました。
この2点、発行年代が異なっていて、よく見るとそこそこの相違があります。
これに興味を覚えていたところ、「類は友を呼ぶ」といいますか(ちょっと違うか)、発行年違いのものが相次いで出てきました。
それらをせっせと入手していたところ、全部で8枚が集まりました。
小さくて見にくいですが、一番古いのは大正8年で、以下同11年、同12年、昭和3年1月、同3年8月、同4年、同5年、同8年です。幸いなことに同じものはありませんでした。昭和3年版が1月と8月とあります。この地図、よく売れたのでしょうね。こんなに頻繁に発行されているのなら、時々の変化をかなり忠実に反映しているかもしれません。年代不明の地図の発行年を推定するための資料になるかもしれません。
発行者は、大正8年ののみ大渕傳次郎氏、他は大渕善吉氏です。親子かもしれません。
一番古いのと一番新しいのとを比べてみます。
一番古い大正8年版。
一番新しい昭和8年版。
ぱっと見、あまり変わりませんが。
奈良駅の西の市街地化が進んでいます。
大正8年版。
昭和8年版。
駅の西側の色がだいぶ違います。新しい道路もできています。あと、大正版にはあった駅の北東の油坂池が昭和版では消えてしまいました。埋め立ててしまったのでしょうか。「駅前」が「油坂」に変わりました。昭和版にのみ奈良駅から赤い実線が伸びていますが、これはバス路線です。
さらにその東側。
大正8年版。
昭和8年版。
開化天皇陵の堀が昭和版では南に拡大しています。油坂の北も市街地化が進んでいます。
現在の奈良女子大学の北西。
大正8年版。
昭和8年版。
大正版では農地のようですが、昭和版では、県立奈良中学校、市立第五小学校、私立育英高等女学校という3校が建築され、市街地化も進み、バス路線も通っています。
比較するのは楽しいです。(^_^)
« ボク群馬!・ワタシ群馬! | トップページ | 露草・オリヅルラン競演 »
「飛鳥・奈良」カテゴリの記事
- しかまろくんのカップ(2026.02.08)
- 『ならら』最新号の特集は「修二会の14日間」(2026.01.30)
- 奈良女のふきん(2026.01.12)
- 『ならら』最新号の特集は「吉野・大峯」(2025.12.27)
- 『大美和』150号(2025.12.23)
「史料・資料」カテゴリの記事
- 『前賢故実』(5)伝承から飛鳥時代の人物(2026.01.31)
- 『前賢故実』(4)神話伝承上の人物(2026.01.30)
- 『前賢故実』(3)今日は古事記撰進の日(2026.01.28)
- 『前賢故実』(2)鎌足から4兄弟(2026.01.18)
- 『前賢故実』(1)(2026.01.15)
「地図・航空写真」カテゴリの記事
- 「新町文化財マップ」(2025.10.18)
- 倉本一宏氏『壬申の乱』(角川ソフィア文庫)(2025.07.25)
- 『佐紀古墳群航空レーザ測量調査報告書』(六一書房)(2025.07.11)
- 今日は城の日/前橋城跡(2025.04.06)
- 「よくわかる奈良県地図」(2025.03.24)


いやあ、また珍しいものを・・・ちなみに市立第五小学校は現在ありませんね。場所的に言って奈良市立佐保小学校の前身でしょうか?私立育英高等女学校は奈良育英高等学校と中学校。県立奈良中学校は西宮一民先生の母校ですね。現在は移転してもうちょっと北にありますが、今さらに移転する計画があり少々もめております。
さらにちなみに・・・この地図上の県立奈良中学校の場所はかつて奈良県教育センターと呼ばれた教育委員会の建物と、以前源さんがふれられていた共済の宿に姿を変えました。
投稿: 三友亭主人 | 2019年6月14日 (金) 22時32分
三友亭主人さん
コメントをありがとうございます。
地図好き、奈良好き、校合好きの結果、こういうことになりました。(^_^)
現在はさらに変わっているのですね。
西宮先生は桜井市のご出身と思っていましたが、中学校は奈良市内だったのですね。
現在の地図とは比べませんでしたが、奈良女の北西というとリガーレ春日野のあたりだなぁと思っていました。
古地図を見ながらの街歩きは楽しそうです。♪
投稿: 玉村の源さん | 2019年6月14日 (金) 22時53分