安政3年の年忌早見盤
このようなものを入手しました。
画面が小さくて見えづらいと思いますが、中央部の円はやや白くなっていて、回転するようになっています。全体は放射線状に60に区分されていて、中央の円盤のすぐ外側に干支が記載されています。そして、内側から外側に向かってらせん状に1マス1年で年号が記されています。
中央の回転部分です。このように、中央部が回転できます。
一部を拡大します。
1枚目の画像の右下に「當のもじを毎年の年号にあてゝ見れば三年七年と一時にわかるべし」とあります。
上の画像では、中央の円盤を回して、安政三年のところに「當」の字を合わせてみました。そうすると、この年は、安政元年に亡くなった人の三回忌、嘉永三年に亡くなった人の七回忌、弘化元年に亡くなった人の十三回忌……ということが分かります。
「天保二年に亡くなったウチの爺さんの二十七回忌はいつじゃろか?」を知りたいときは、中央の円盤の廿七を天保二年に合わせれば、「當」の位置の年が該当年ということが分かります。
年号が記載されているのは安政四年までですが、その先、年号未記載の余白が70年分以上もあります。ここに年号を記入してゆけば、この早見盤は昭和10年頃まで使えることになります。
これ、便利だったことでしょうね。個々の元号が10年続くかどうかという時代、こういうものがないととても不便だったことでしょう。また、干支が必要不可欠だったであろうことも想像できます。
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