『改正浪花講』&二川宿の山家屋
道中記(というのか定宿帳というのか)に興味を持って、あれこれ集めています。当ブログでもいくつかご紹介しました。最近も入手したのですが、かなりヨレヨレでした。で、アイロンを掛けてみました。
表紙。左が使用前、右が使用後。
裏表紙。同じく左が使用前、右が使用後。
秋葉神社と鳳来寺のページ。上が使用前、下が使用後です。
見違えるほどきれいになりました。満足です。(^_^) でも、出品者がここまでしてくれても良かったようにも思います。(^_^)
年号が書いていないので、いつの物か分かりません。
ただ、東京の部分に以下のようにあります。
左端に「新橋ステーシヨンより横浜へ蒸気車往復有」とありますので、新橋・横浜間に鉄道が開通した明治5年以降ですね。
西京の部分には以下のようにあります。
左端に「烏丸七条ステーシヨンヨリ大坂神戸へ蒸気車(その下、字が欠けていて不明)」とあります。大阪・神戸間に鉄道が通ったのは明治7年だそうです。京都駅の開業は明治10年だそうですが、当時の駅の場所は八条通り付近とのことですので、「烏丸七条」という記載と整合するのかどうか分かりません。
かねて関心のある二川、豊橋の辺りは次のようになっています。
豊橋には、当ブログでご紹介してきた道中記に毎度おなじみの「つぼや庄六」がまたまた載っています。代表的な宿なのでしょうね。
豊橋の名物に、玉あられと浜名納豆が載っています。ググってみますと、浜名納豆は今は浜納豆と呼んでいるそうですが、かつては浜名納豆と呼ばれていたのではないか、という記事がありました。まさにその浜名納豆です。
さて、二川宿。「山家や」と「橋本や」の2軒が載っています。
3年前に二川宿の本陣資料館に行った時に撮影した地図を見てみました。
山家屋は東海道の北側、青く塗られた脇本陣の西隣にあります。橋本屋はそこからさらに西、本陣のちょうど向かい側にあります。なんか嬉しい。(^_^)
資料館には二川宿のジオラマも展示してありました。その一部。
右上を拡大します。
この旅籠が山家屋でした。そして、浪花講の看板が掛かっています。黒い扇に赤い日の丸のマークが描かれています。これまさにこの『改正浪花講』と同じですね。
山家屋が浪花講に登録されている旅籠であることを踏まえて、このジオラマには浪花講の看板を掲げたのでしょう。孝証の行き届いたジオラマと思いました。
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西京の左下は「蒸氣車往復あり」で好ささうです。「往復」の「往」の旁、「復」の偏がかすれて消えたやうです。「あ」は「阿」の變體假名。
それにしてもうまく伸ばしましたね。
投稿: 筒井茂徳 | 2019年2月 1日 (金) 00時32分
筒井先生
ご教示ありがとうございます。
東京の場合を参照すれば「往復あり」かとは思いましたが、確信が持てませんでした。
控えめに霧吹きも使って、伸ばしてみました。思った以上にうまくできて気持ちが良いです。(^_^)
和紙は良いですね。墨も、少し霧が掛かったくらいではびくともしませんし。
投稿: 玉村の源さん | 2019年2月 1日 (金) 00時48分
豊橋・二川の情報をくわしく掲載してくださり,ありがとうございます。
二川本陣のジオラマをこんなにくわしく見ていませんでした。
地元にいるのに,お恥ずかしい限り。
山家屋に浪花講の看板があるのですね。
また,本陣資料館に行って,よく見てきたいと思います。
投稿: 萩さん | 2019年2月 2日 (土) 16時49分
萩さん
コメントをありがとうございます。
私も詳しくは見ていませんでした。
当時撮った写真をじっくり見ていたら、ちょうどうまい具合に写っていました。写真は撮っておくものですね。(^_^)
投稿: 玉村の源さん | 2019年2月 2日 (土) 20時41分