飛鳥寺瓦窯の岡、今昔
かねて懸案の、例の絵はがきの撮影場所は、万葉文化館の西に隣接する飛鳥寺瓦窯の岡からに間違いなかろうということで無事に解決しました。
ただ、あの岡、現在はこんな感じです。
これでは岡に登ることさえ無理そうです(私有地かもしれませんし)。かつてはこの岡に登れたのでしょうね。できればそれを確認したいところです。
Googleマップの航空写真は次の通りです。
万葉文化館に隣接する西側の地は森のようになっています。
国土地理院のサイトで昭和44年の航空写真が見つかりました。
この写真をブログに貼るについては、当該サイトに「コンテンツの利用について」という項があり、そこには次のようにありました。
>本サービスでダウンロード可能な空中写真は、「1.1)出典の記載について」にある通り、出典の明示等を行っていただければ利用可能です。(申請不要)
ということで、ありがたいことです。出典は以下の通りです。
https://mapps.gsi.go.jp/contentsImageDisplay.do?specificationId=406656&isDetail=true
上の2つの写真を比べると、今万葉文化館のあるところには、昭和44年の写真では何もありません。といいますか、写っているのは池のようです。「飛鳥池遺跡」のあの「飛鳥池」。
西隣の地には木の生えている部分もありますが、北西側=飛鳥寺の東方を南北に通るバス通りに面したあたりには木はありません。耕作地のように見えます。こういう状態ならば岡に登ることも北方を撮影することも可能でしょう。
もう1つ、乾先生たちに絵はがきをお目に掛けたときに、乾先生から、今年、飛鳥資料館で飛鳥の古地図・古写真の展示が行われたので、飛鳥資料館に行けばその折の図録が入手できるのではないかとご教示頂きました。
それで、岡寺に行ったあと飛鳥資料館に行ってきました。
図録、ありました。
許諾なしに中の写真を転載してはまずいと思いますが、ちょっとだけ。
この写真には次のようなキャプションが付いていました。
まさにこの岡ですね。この写真は、飛鳥寺の北西方向から、飛鳥寺越しに南東の岡を撮したものでしょう。昭和32年の撮影で、撮影者及び所蔵先は奈良文化財研究所です。
この写真でも飛鳥寺側の岡の斜面には木は生えていません。キャプションに依れば木の生えていない場所は畑ですね。
例の絵はがきは戦前のものと思われますので、さらに古い写真が見つかれば幸いです。
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