昭和26年の「いなばの白うさぎ」
ネットオークションで手に入れました。
なんか、私っぽくない品物と思われそう。(^_^)
奥付はこうなっています。
私と同い年の本です。本の表紙には「総合学校劇全集」とありますが、奥付には、その前に「教科連関・演出指導」という角書きがあります(本の扉にも)。
どの辺が「教科連関」かというと、例えば、一番最初に載っている「二十のとびら」という作品には次のようにあります。
社会科と理科とに連関しています。演劇を核とした総合学習のような位置づけになりましょうか。
何故この本を買ったかというと、この本には「いなばの白うさぎ」(横山健氏)という作品が載っているからでした。全部で18作載っているうちのトリをとっています。
「いなばの白うさぎ」における「教科連関」は以下の通りです。
古事記の「和邇」については諸説ありますが、この台本では「わにざめ」でした。不勉強ながら、この時代に「わにざめ」というのは新しいのではないでしょうか。
着ぐるみではなくてかぶり物ですが、それにしてもこれを作るのはかなりハードルが高いように思います。
冒頭にうさぎが2羽登場します。
うさぎAが主人公、うさぎBはその妹です。みんなで船に乗っていなばの国に移住することになっています。でも、うさぎAは待ちきれません。
うさぎとわに(ざめ)との問答です。
小学生レベルの言い合いですね。(^_^) 台本の対象年齢に合わせているのでしょうか。
大国主がうさぎに治療法を教える場面。
中頃の大国主のセリフが心に響きます。教育的ですね。ふと加藤剛扮する大岡越前が目に浮かびました。
セリフの中にところどころ番号が付いています。これは演出上の注です。今の大国主のセリフにある(28)には、「じッと、うさぎの目をみつめる。それからこのせりふ。ゆっくりと、かんでふくめるように。」、(29)には、「熱心に力強く。」とあります。
【追加】
朝倉山のオニさんから頂いたコメントに関連して、画像を1枚追加します。
大国主とうさぎの扮装です。
大国主の正式扮装はかなり大変そうです。といって、頭だけでは伝わりにくいような……。(^_^;
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珍しいものを手に入れられましたね。
「目標」がなぜ疑問文?とか、「昔話?」とか、「くすり?」とか、「がまのほ?」とか、突っ込みどころはいろいろありますが、それよりなにより、このサメのかぶり物、作るのが大変と言うよりは、これをかぶって出てきたらほとんどテレビのお笑い番組では。
もっとも昭和二六年はテレビ放映がない時代ですが。
投稿: 朝倉山のオニ | 2018年9月11日 (火) 23時31分
朝倉山のオニさん
コメントをありがとうございます。
ほんと、珍しいものが手に入りました。(^_^) 私と同い年というのも親近感が持てます。
「昔話」は私もいかがかと思います。神話ですよね。
どうなっているか気になったのは和邇と蒲でした。治療に蒲の穂綿を使うのか、それとも花粉を使うのかと思いましたが、どちらでもなく、蒲は単にベッドですね。そして、治療のためには大国主持参の薬。これはこれで面白いと思いました。
わにざめのかぶり物。私は「作るの難しいだろうなぁ」としか考えませんでしたが、確かに実際にこれをかぶって出てきたら、おかしいですね。(^_^)
参考までに、うさぎと大国主の扮装を追加しました。うさぎは実現性がありますけど、大国主はかなり難しそう。といって、頭だけでは伝わりにくそう。
小学校の演劇では衣装や大道具が大変そうですね。
投稿: 玉村の源さん | 2018年9月12日 (水) 00時34分
補足も拝見しました。ありがとうございます。
頭だけ古代で服装はシャツにズボン??
そもそも、角髪は地毛では無理ですから、紙か何かでかつらをつくるのでしょうか。
……ますますお笑い番組では?
まだまだ、モノの内時代ですよね。人形劇にするのなら、話はわかるのですが。
「衣装まで手がのびない」という表現も目を引きます。今よく使われる用法とは微妙に違うような。
投稿: 朝倉山のオニ | 2018年9月12日 (水) 01時47分
朝倉山のオニさん
コメントをありがとうございます。
演劇の衣装は、現代物ならば簡単でしょうが、時代物では大変でしょうね。動物も。
狂言のように、シンプルな装束や小道具で表現できれば良いのでしょうが。
大国主の髪は毛糸が良いでしょうかね。
ご指摘の「衣装にまで手がのびない」という表現、確かに今は見ませんね。今だとどうなりましょうか。「衣装にまで手が回らない」あたりでしょうかね。
投稿: 玉村の源さん | 2018年9月12日 (水) 02時05分