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2018年5月21日 (月)

「すっぽろパン」

 先日、「素髪」のことを考えている過程で、「すっぽろパン」という言葉を思い出しました。父が口にしていた言葉です。意味は、バターやジャムなどを何もつけていないパン(たぶん食パン)。

 この語、父以外の人が口にするのを聞いたことがありません。日国にも載っていませんし、ググってもヒットしません。

 「すっぽろめし」という語はヒットしました。「すっぽろパン」は「すっぽろめし」から作られた語かもしれません。

 「すっぽろパン」という語を使っている、あるいは聞いたことがあるという方がいらしたらお知らせください。

 7年半前に亡くなった父は、横浜で生まれ育ち、旧制高校は静岡でしたが、大学と勤務先は東京でした。横浜か静岡の方言なのか、あるいは、他県から静岡の高校に来ていた友人の言葉なのか、何とも分かりません。

 あ、話は逸れますが、父が横浜の中学生だったとき、犬養孝先生が担任だったそうです。後年、大阪大学の教授になられた萬葉風土の犬養先生です。国語の授業も分かり易く、良い先生だったと時々話していました。私淑していたようで、卒業後もずっと交流があったようです。

 犬養先生も主要メンバーの1人だった「飛鳥古京を守る会」に私が入会したのは父の影響です。父は入会しなかったようですけど。(^_^;

 私の書架に犬養先生の『萬葉の風土』正続2冊が並んでいます。
Inukaimanyo01
 この本には著者謹呈の短冊が挟まっています。
Inukaimanyo02
 正編は昭和46年11月の初版第2刷、続編は昭和47年1月の初版第1刷です。刊行時、私は浪人生でした。まだ研究者の卵にもなっていない私に犬養先生が御著書を下さるはずもありません。この2冊は、父が犬養先生から頂いたものです。

 会社員だった父は、文学、語学、歴史、美術、書、建築、音楽など幅広い分野に関心を持っていましたけれども、決して専門家ではありません。その父に犬養先生が御著書をくださったのですから、これは純粋に中学以来の交流の賜物ですね。素敵な関係と思います。

 父はかなり沢山本を持っていました。これを処分すれば、東京の家の玄関先にまだ積んだままになっている段ボールの中身やら、渋川の家に置いたままになっている本などがそこそこ収まるのですが、父の本にはまだ一切手をつけられずにいます。(^_^)

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コメント

犬養先生のお教えを受けた方々の幅の広さって言ったらないですね。

万葉集に関わってあちらこちらで動いておられる方々の多くが、どれほど犬養先生の影響を受けておられるか、最近つくづくと感じられます。そしてそんな方々が万葉集愛好のすそ野をどれほど広げてくださっているか・・・

三友亭主人さん

 ほんとうにそうですね。犬養先生が引率なさった万葉旅行も、夥しい回数に上るようですしね。

 そういえば、黛敏郎氏も中学時代に犬養先生の教えを受けた1人だったそうで、黛氏も長く犬養先生を慕っていらしたようですね。

 すっぽろぱんではなくて、すっぽろめしでもないのですが、「すっぽりめし」という言葉には覚えがあります。

 たぶん、『かさじぞう』だったかと。(瀬田貞二再話 福音館書店 )

 おかずのないご飯のことを表現する場面で使われていたと思います。
 手元に絵本がないのでややあいまいですが。

 どこかの方言のような気がするのですが。

 犬養先生自らお贈りになった本、素敵ですね。

朝倉山のオニさん

 貴重なお知らせをありがとうございます。

 「すっぽりめし」は、きっと「すっぽろめし」の母音交替形ですね。意味もぴったり重なりますし。

 仰るように、どこかの方言っぽいですね。益々興味が湧きました。

 今日、元の勤務先で非常勤の授業がありましたので、学生さん達に「すっぽろパン」という語を知っているかどうか聞いてみたのですが、70人近くいた学生の中で知っている人はいませんでした。

 犬養先生が下さったご本についてのお言葉もありがとうございます。父もご本を頂いて、きっと嬉しかったことと思います。

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