『群馬県古墳総覧』と『ぐんま古墳探訪』
かつて昭和10年8月に県下一斉に行われた古墳の現地調査に基づいて、昭和13年に『上毛古墳綜覧』が刊行されました。これには8423基の古墳のデータが収録されています。
それから長い歳月を経て、『綜覧』には記載されていない古墳や古墳の痕跡が発見され、その一方で開発等によって消滅してしまった『綜覧』古墳もあります。
そこで、群馬県教育委員会が新たな古墳総合調査を平成24年から5ヶ年計画で実施しました。
その結果、群馬県内には、すでに失われてしまった古墳を含め、13249基以上の古墳が存在したことが判明しました。そのうち現存している古墳は2400基あまりとのことです。
この成果は、平成29年5月に『群馬県古墳総覧』として刊行され、県内の図書館や学校に配布されたのですが、市販はされませんでした。それに対して、市販して欲しいという要望が大きかったのでしょう。1年後のこの5月から市販されることになりました。4月半ばにその情報を知って、5月になるのを楽しみにしていました。
今日、たまたま前橋で仕事がありましたので、市内の書店に寄ってきました。煥乎堂書店という群馬県を代表する書店です。
ありました。
『群馬県古墳総覧』は、「本文・一覧表編」と、
「古墳分布図編」の2分冊です。サイズはA4。本体価格は2730円。
これに一覧表のCD-ROMが付属します。
内容の一部を示せば、こんな感じです。
冊子の方の一覧表は、番号、名称、所在地、現状、墳形、規模、埋葬施設、綜覧古墳番号、文化財指定、図番号という項目からなっています。CD-ROMの方は、これに加えて、残存高、出土遺物、発掘調査、文献、備考という項目が増えています。CD-ROMのレーベルにも記載されているように、冊子データの詳細版になっています。
店頭には、もう1点、『ぐんま古墳探訪』という本が並んでいました。
こちらも群馬県教育委員会の刊行で、群馬県の古墳のガイドブックといった趣です。『群馬県古墳総覧』よりも一回り小さいB5サイズで本体価格850円です。
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