『信濃国宿駅略図』
このようなものを入手しました。『信濃国宿駅略図』とあります。サイズは縦14.6cm、横7.1cmほどです。
12等分に折られています。広げるとこのようになります。上が東です。
左下隅にこのようにあります。
調べてみたら、各府藩県に駅逓掛が設置されたのは明治2年の7月ということですので、この地図が刊行されたのはそれ以降ということになります。
上田、松代、善光寺付近。
軽井沢、小諸付近。
どちらの地図にも朱で、松代、中ノ条、塩尻、御影、岩村田、小諸などの文字があります。どうも、藩の名前、代官所の名前のようです。
上の地図の左上には、軽井沢から碓氷峠を経て上州坂本宿に至る中山道が描かれています。この道を含め、他国への道は全部で7本あります。
南東への道。
甲州長沢は山梨県高根町(清里付近)です。
南への道。
三川津久村は愛知県設楽町津具(奥三河)です。
南西への道。
美濃国落合宿は岐阜県中津川市落合です。
北への道は3本。
越後国関川は新潟県妙高市関川です。
越後長沢は新潟県妙高市長沢です。
越後羽倉村は新潟県津南町上郷寺石羽倉です。
地図を眺めるのは楽しいです。(^_^)
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またまた、面白げな品を・・・
それにしても丁度ややこしい時期の地図ですねそんな時期でもこの手の地図が必要とされていたんですね。
投稿: 三友亭主人 | 2017年12月17日 (日) 11時29分
三友亭主人さん
コメントをありがとうございます。
明治の初め頃の物ですね。まだ戊辰戦争の余燼がある頃でしょうね。
よく分からないのですが、「駅逓掛」とありますので、郵便関係の資料ではないかと思います。明治新政府が近代国家としてのさまざまな施策を打ち出していた一環なのでしょうね。
投稿: 玉村の源さん | 2017年12月17日 (日) 12時33分