「トンボの眼」の万葉集講座05
今日は池袋で講座をしてきました。
毎月恒例の「トンボの眼」の講座です。前回までは「万葉集をよむ」という講座でしたが、今回からは講座名が「古代史を背景に『万葉集』をよむ」に変わりました。看板が変わっただけで、趣旨は同じです。(^_^)
今日はその第1回目で、タイトルは「但馬皇女・穂積皇子」でした。レジュメはこちら。
絵がないと寂しいので、貼っておきます。考証的に合っているかどうか怪しいです。イメージです。
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いやあ~非情に興味深くレジュメを詠ませていただきました。
吉隠は今の私の通勤路の西峠という榛原へと抜ける峠道をチョイと(ほんの数十メートル)山の方に向かって穿いたところに開けた小集落で・・・なじみぶかいところなんです。
それでも割とその道にそれたことはなくってほんの数度のみ・・・
あそこに皇女が・・・いやこちらに・・・なんて楽しんでます。
投稿: 三友亭主人 | 2017年10月21日 (土) 23時09分
三友亭主人さん
ご丁寧にレジュメを読んで頂き、ありがとうございます。
但馬皇女の歌のうち、「後れ居て恋ひつつあらずは追ひ及(し)かむ道の阿廻(くまみ)に標(しめ)結へわが背」(2・115)の歌を主に扱いました。
この歌、従来は、「後に残って恋しく思っていないで、追いかけていって追いつこう。道のカーブに道しるべをつけていってください。あなた」という解釈で固まっていたわけですけど、平成になってから異論が出ました。
その理由は、「しめ」には「道しるべ」という意味はないということと、道しるべが必要なのは道が分岐している場所であって、単にカーブしているだけならば、道なりに行けば良いだけで道しるべは不要だ、という点にありましょう。
昨日は、「ずは」に着目してこの歌を考えてみました。結論はまだ出ないんですけど、さらに考えてみたいと思っています。
吉隠は通勤経路の近くにあるのですね。いろいろと思うところがおありと存じます。穂積皇子はたぶん藤原京(あるいは平城京の可能性もあるか)から吉隠の方角を望んで、あの歌をうたったのでしょうね。やはり、「遥かに」という感じでしょうか? かなり遠いですよね。
投稿: 玉村の源さん | 2017年10月22日 (日) 01時30分