「国定忠治」の台本
新国劇の「国定忠治」の台本を入手しました。
表紙の右下に-39.3-とあるのは年月でしょうから、昭和39年3月のものと思われます。新国劇の台本です。
表紙に「全通し」とあるように、目次は全11場からなっています。
大冊です。
登場人物のリストはありますが、配役は書かれていません。ひょっとしたら、昭和39年の3月に、実際にこの台本を用いて全11場の芝居が行われたわけではなく、新国劇における「国定忠治」の昭和39年3月時点での決定版の台本という性格のものなのかとも思いました。演劇には全く疎くて、単なる憶測です。実際に上演したとすれば、忠治は辰巳柳太郎以外には考えられません。緒形拳がNHK大河「太閤記」の主役に抜擢されるのはこの翌年ですから、若手の緒形は巌鉄か定八を演じたかもしれませんね。
一番有名と思われる、例のシーンも当然あります。
そういえば、江戸紫のCMを思い出しました。あれも懐かしいです。
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この臺本、ルビが全く無いことに感心しました。當時の役者がルビを必要としなかつたことを物語つてゐます。「首途」「執方」「兄哥」「溜池」「業物」など、今の日本文學科の學生は苦勞しさうです。
投稿: 筒井茂徳 | 2017年2月20日 (月) 23時37分
もつとも「繩張りを捨て、國を捨て」の「捨」が「拾」になつてゐたのは御愛敬でした。
投稿: 筒井茂徳 | 2017年2月20日 (月) 23時49分
筒井先生
コメントをありがとうございます。
昭和39年のものとすると、今から53年前の台本ですね。この50年で時代劇の言葉遣いや漢字のあり方なども大きく変わってしまったことでしょう。
当時の役者さん達は、多くの台本を通して難しい漢字や言葉を知っていたのでしょうね。
とはいえ、完全に読めたかどうか? 調べたり訊いたり、稽古の時に辰巳柳太郎から怒られたりして、そうやって憶えていったようにも思えます。
投稿: 玉村の源さん | 2017年2月21日 (火) 00時34分
本年から私コミュニティ会長になりました。コミュニティでは、素人一座を以前から行っておりまして。本年は国定忠治を行いたいとの希望がありDVDを購入しましたぜひみなさまに披露したいのですが新国劇の国定忠治の台本が見つかりません台本の写しを有料で購入できますでしょうか?よろしくお願いします。
投稿: プラスアルファ | 2017年11月 3日 (金) 18時58分
プラスアルファさん
はじめまして。
コメントをありがとうございます。
お申し越しの件、お役に立てると幸いなのですが、この台本、1.5cmほどの厚さがあり、全文コピーはなかなか大変ですし、コピー時のダメージも心配です。
『行友李風戯曲集』(演劇出版社。昭和62年)という本があります。ネットの「日本の古本屋」で検索すると、購入可能な古書店があります。これをお求めになるか、図書館等でコピーされたらいかがでしょうか。
投稿: 玉村の源さん | 2017年11月 3日 (金) 19時33分
ご回答ありがとうございます。行友李風戯曲集を購入してみます。
投稿: プラスアルファ | 2017年11月 4日 (土) 21時25分
『行友李風戯曲集』(演劇出版社。昭和62年)をヤフオクで落札しまして本日届きまして確認しましたところ台本でした、素人芝居ができますご相談して良かったです、感謝ですありがとうございます。
投稿: プラスアルファ | 2017年11月 8日 (水) 10時26分
プラスアルファさん
ご丁寧にご報告してくださり、ありがとうございます。
ヤフオクに出ていましたか。無事に入手されて何よりと存じます。よかったです。
投稿: 玉村の源さん | 2017年11月 8日 (水) 11時18分