井上ひさし『不忠臣蔵』のサイン本
井上ひさしに『不忠臣蔵』という作品があります。もとは雑誌『すばる』に不定期に掲載された1話完結の19作品からなる小説です。後に単行本になり、さらに文庫本になりました。
私は文庫本で読みました。内容は書名の通り、討入りに参加しなかった19人の物語です。なぜ討入りに参加しなかったのか、参加できなかったのかが描かれています。
赤穂浅野家の家臣が300人以上いるうち、討入りに参加したのは46~47人ですので、参加したのは1/6ほどでしかない。とすれば、討入りに参加しなかった人たちを描いた方が、日本人というものははっきり出るんじゃないか、といった執筆動機だったようです。
討入りに参加しなかった人たちについては、役職や石高以外のことはほとんど知られていないと思いますので、大方はフィクションではないかと思いますが、それぞれのドラマや言い分をおもしろく読みました。
いずれ単行本も買ってみたいとかねがね思っていたところ、ネットオークションに著者サイン本が出ていましたので、つい買ってしまいました。(^_^;
日頃、著者サイン本に特に興味はないのですが、かねがね買おうと思っていた本の著者サイン本が目の前に降りてきたので、つい、といった感じです。(^_^)
初版第1刷でした。刊行が1985年12月10日ですので、刊行直後のサイン本ということになります。
アンチ忠臣蔵の方々は、忠臣蔵好きの人間はこういった本は読まないものと決めてかかっているのではないでしょうか? なかなかどうして、そんな狭い了見ではありませんよ。(^_^)
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