« 明治15年の旅行本で野蒜を発見 | トップページ | 毎月19日はいただきますの日 »

2016年8月18日 (木)

忌詞「あたる」考

 一昨日、「いける」を考えていたとき、忌詞の可能性も考えました。

 広く知られた代表的な忌詞に「あたる」というのがあります。

 「する」という語がお金を失う意味(「競馬で有り金全部すってしまった」「相場を読み誤って全財産をすってしまった」など)を連想させるので、「する」という語を嫌って、「するめ」のことを「あたりめ」という、「すり鉢」のことを「あたり鉢」という、「ヒゲをする(「そる」ですけど)」と言わずに「ヒゲをあたる」という。

 「する」という語を使いたくないというところまでは分かります。でも、その先、「する」の代わりがなぜ「あたる」なのかというのがかねがね納得しきれないところでした。

 「する」の反対語は「あたる」かなぁ? なんかずれるような気がします。

 それでまたつらつらと考えました。

 「そる」には「それる」という意味があります。矢が的に当たらずに的から外(そ)れる。この「そる」の反対語ならば「あたる」になります。

 「する」という語を使いたくなくて、その反対概念の語がないかと捜しているうちに、発音が似た「そる」に思い至り、その反対語の「あたる」に思い至ったという順路は考えられないでしょうか。

 良いところに気がついたと思いました。♪

 遅ればせながら日国を引くと、「あたりめ」の項に「鯣(するめ)をいう。商家、興行界などで「するめ」の「する」をきらっていう語。」とあり、「あたりばち」の項に「「すりばち」をいう。商家などで、「すりばち」の「すり」をきらっていう語。」とあります。

 「商家など」「興行界など」という限定が付いています。

 ここで「ううむ」です。興行界だと、例えば芝居では、出し物や役者が人気を博すと、大入り満員、その興行は大当たりということになりますね。

 そうか、そういうことなら、「する」と「あたる」とは反対概念と言えなくもないなぁ、と思えてきました。

 思い付いた自説はまたまたダメかもしれません。ダメそうになった考えをブログで開陳することはないのですけど……。(^_^;

 でもね、「する」を嫌って「あたる」という、という説明は、日国に限らず多くの辞書に共通ですけど、「する」を嫌った結果がなぜ「あたる」になるのかという説明がない、というのもまた共通なんですよね。その説明にまで踏み込んで書くべきものと思います。
Gunmac_hatena

« 明治15年の旅行本で野蒜を発見 | トップページ | 毎月19日はいただきますの日 »

文字・言語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/595051/64078865

この記事へのトラックバック一覧です: 忌詞「あたる」考:

« 明治15年の旅行本で野蒜を発見 | トップページ | 毎月19日はいただきますの日 »

2017年7月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          
無料ブログはココログ

ウェブページ