奈良県方言番付
先日、居間で起きた雪崩の後始末をしていて発掘しました。クリアフォルダーです。これ、一昨年、天理大学で開催された萬葉学会の資料に中に入っていたのではないかと思います。
タイトル通り、奈良方言が中心ですが、他に、奈良の国宝や、地酒、伝統工芸、おいしいものなどもリストアップされています。
東の上位はこんな感じです。
父方の祖母が三輪山の近くの出身でしたが、このなかで祖母が話すのを聞いたことがあるのは「えらい」くらいでした。もう1段下の筆頭には「めばちこ(ものもらい)」があり、これはよく聞きました。
「たばる」は上代語ですね。1300年の歴史があります。「がしんたれ」は小説やドラマのテーマにもなっていますね。奈良だけでなく、大阪など、もっと広い範囲で使われているのでしょう。
「あべこべ」は私も普通に使います。共通語として広く使われていると思っていましたが、さて。
「いっけ」は群馬に来て初めて知った言葉です。それが同じ意味で奈良でも使われているのですね。
続いて西の上位。
この中では関西方言としてよく知られた「おーきに」が横綱の位置を占めていますが、これ以外では、「かなん」「あほんだら」を知っているくらいで、あとは初めて知る語でした。
「あわいさ」というのは「あはひ」から来ているのでしょうから、これは歴史が古そうですね。
見ていて飽きないです。(^_^)
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> 「あわいさ」というのは「あはひ」から来ているのでしょうから
これは最近あんまり聞きませんね。以前よく言っていたお蕎麦屋さんに「あわいさ」亭というお店があったのですが・・メニューの横にはお店の名の由来として、この言葉の説明がありました。ちょいとした空き時間にくつろいでいただきたいと・・・そんな趣旨ではなかったかと記憶します。
それと・・・2番目の写真「ひろす」は「ひろうす」というのが桜井辺りでは一般的ですね。豆腐屋さんには「飛龍頭」なんてなかなか威勢のいい漢字で書かれています。
http://www.takaitofu.com/fan/knowledge.html
投稿: 三友亭主人 | 2016年5月13日 (金) 06時01分
三友亭主人さん
奈良の言葉を生かした店名って、いいですね。「あわいさ亭」、説明されないと分かりませんが、由来を聞けばなるほどと思います。
「ひろうす」についてのHP、見て来ました。ポルトガル語由来かもしれないのですね。言葉というものはなかなか奥が深いです。日本語の中だけで考えていては解けないというのは難解です。(^_^;
ATOKで「ひろうす」と入力すると、変換候補に「飛竜頭」が出てきます。一太郎ファンとしてはなんか嬉しい。(^_^)
投稿: 玉村の源さん | 2016年5月13日 (金) 21時19分