方言の箸袋
今日の午後、学会関係の会議がありました。終わった後、「軽く」ということで、居酒屋に行きました。
そこで出てきた箸袋です。
私は全く気付きませんでしたが、メンバーの一人が、「各地の方言が書いてある」と言うのです。「え!」とばかり、近距離用のメガネ(老眼鏡とも言うらしい)に替えて見たら、確かにそうでした。
気付いたメンバーというのは方言の研究者です。気付いたについてはそれもあろうかと思います。サガですね。
アップにします。
群馬は載っていません。「ありがとう」は「ありがとう」のままかもしれません。
「だんだん」は島根かと思っていましたが、島根の他に、鳥取、愛媛、宮崎、熊本もそうなんですね。地域に偏りはありますけど、結構広いですね。
宮崎の「かたじけない」、熊本の「ちょうじょう」は古語が残っているという感がありますね。
新潟が「ごちそうさまです」とあるのを見て、「おお!」と思いました。
といいますのは、新潟は隣県なので、高校訪問などでたまに行くことがあります。タクシーに乗ってお金を払う時に釣り銭の受け取りを辞退した時、「ごちそうさまです」と言われたことがありました。違和感を覚えながらも、お相撲さんの「ごっつぁんです」と通じる言い方かと思いました。
この箸袋を見てすっきりしました。「ありがとう」の新潟方言なのですね。
どこに問題の答えが落ちているか分かりません。注意深く暮らして行こうと思いました。
この箸袋の裏側は箸置きの折り方でした。
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新潟出身ですが「ごちそうさまです」は知りませんでした。
上越、中越、下越と、大雑把には三区分されますが、その三つどころではなく言葉は地域で随分違うように思います。
北の端、村上市に行ったときは、「角銀」という和菓子の老舗を教えて貰いましたが、町の人の発音では皆「kadojin」に聞こえました。音声・音韻の問題が語彙の異同の判断に関わる例も出て来そうです。
承久の乱の際の順徳院のような、歴史的な事情もあって、佐渡の言葉も独特ですしね。
源さんが「ごちそうさま」をお聞きになったのはどちらなんでしょうね。
ちなみに国研にこんなページもあります。
http://www2.ninjal.ac.jp/hogen/dp/gaj-pdf/gaj-map-legend/vol5/GAJ5-267.pdf
投稿: 福招き | 2016年3月28日 (月) 09時31分
福招きさん
新潟県は細長くて広いので、言葉も地域によってずいぶん違うのでしょうね。
私が「ごちそうさま」を聞いたのは新潟市内です。
方言地図のご紹介、ありがとうございます。HP上で公開しているのですね。方言形の文字が小さくて判読が厳しいのですが、地図をざっと眺めると東西の分布がほの見えて興味深いです。
投稿: 玉村の源さん | 2016年3月28日 (月) 09時53分