歌舞伎「実録忠臣蔵」のパンフレット
ネットオークションで入手しました。
「実録忠臣蔵」というと、尾上松之助の映画を指すことが多いと思いますが、歌舞伎にもありました。明治23年のです。
この時代ですので、当時は「パンフレット」とは言わなかったかもしれませんね。「しおり」とか「案内」などと呼んでいたのでしょうかね。
「仮名手本」と違って、登場人物は、大星由良之助や高師直ではなく、大石内蔵助、吉良上野介です。大石内蔵助は市川團十郎です。
幕と場の構成は以下の通りです。
序幕
・殿中松の間廊下の場
二幕目
田村邸大広間の場
同広間庭前切腹の場
三幕目
赤穂城内評定の場
同 二の丸櫓台の場
中幕
尼崎閑居之場
四幕目
洛外嵯峨茸狩の場
洛陽加茂川堤上の場
五幕目
山科大石寓居の場
大詰
本所吉良表門前の場
同隣家土屋邸の場
吉良邸炭部屋本望の場
このうち「中幕」は忠臣蔵ではなく「絵本太功記」です。
調べたところでは、歌舞伎の「実録忠臣蔵」は明治23年5月が初演だそうです。とすると、このパンフレットは初演時のものですね。貴重かも。
「午前第十一時より開場仕候」の「第」が興味深かったです。明治23年の頃、まだこういう言い方が一般的だったのでしょうかね。同時代資料は楽しい。(^_^)
料金も載っていますね。
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