よろいを外された古墳人
今日はまたまた、月に1度群馬県庁付近に行く日でした。1ヶ月は早いです。
恒例により、県庁を覗いてきましたら、県民ホールで、「東国文化展」という展示をしていました。昨日からだったようです。同じ会場で、「「東国文化自由研究」作品展」も。こちらは、小中学生が古墳や埴輪などを題材に描いた絵の展覧会です。子どもらしい絵、驚くほどうまい絵、色々ありました。
それはそれとして、「東国文化展」は例のよろいを着た古墳人骨のレプリカがメインでした。レプリカながら、よろいを外した形で展示するのは初めてということです。
ガラスケースの中に入っていますので、その反射があって、うまく撮れなかったのが残念です。
もともとは下のような形で、周囲の土ごと掘り出して、研究所で丁寧に調査を重ねていたのです。
今回の展示では、よろいを外されて、背骨がはっきりと見えています。
よろいを着た古墳人の近くからは、成人女性の人骨と子どもの人骨も出土しています。
その女性は「首飾りの古墳人」と呼ばれているようです。
そして、すぐ近くから出土した2体なのに、「よろいを着た古墳人」は北部九州や近畿地方に見られる渡来系、「首飾りの古墳人」は関東・東北地方の古墳人の顔立ちであるとのこと。さらに、歯に含まれる元素の分析からは、2人とも群馬県以外の地域で生まれ育ったと推定されるとのこと。
人に歴史ありですねぇ。
会場には他に、群馬県内の主な古墳の立体模型や写真パネルなども展示されていました。下の写真は、太田天神山古墳です。東日本最大の前方後円墳ということで、比較のために、同一縮尺のギザのピラミッドの模型が並べてありました。
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開催期間が短いのですね。今回は都合で行けそうにないので、様子がわかり、助かります。ありがとうございます。頭骨の写真を見ると、驚くほど顎の形が違ってますね。なるほど、出身が違うのはうなずけました。
投稿: しーちゃん | 2015年3月 1日 (日) 07時04分
しーちゃんさん
会期9日間ですものね。私はたまたま27日(金)に県庁に行ったためにこの催しに遭遇できました。日が合わなければ、こういう催しが始まって終わってしまったことさえ知らなかったでしょう。ラッキーでした。
2人の人骨、確かにあごの形が大きく異なりますね。
男性は半島から、あるいは西日本からこの地に到り、女性は関東地方のどこかから、あるいは信州あたりからこの地に到り、ともに榛名山の噴火で命を落としたのですね。
今後、さらにいろいろなことが明らかになるよう、願っています。
投稿: 玉村の源さん | 2015年3月 1日 (日) 14時54分