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2014年8月29日 (金)

古事記が紀伝体ですと?

 つい先ほど、学期末のレポートを全部読み終えました。成績締切は明日というか、もう今日です。こんな早い段階でレポートを読み終わっているというのは、私としては珍しいことです。いつもはもっとギリギリ。(^_^;

 遅ればせながら、うちの大学でも今年度から成績がWeb登録になりました。家から成績が提出できるようになったのは便利です。♪

 文学史のレポートを読んでいる時に、古事記は紀伝体で書かれていると書いたものがいくつかありました。私は授業でそんなことは1度も言ったことはありません。

 こういうときは、出所はきっとネットです。「古事記 紀伝体」でググってみたら、ぞろぞろ出てきました。古事記は紀伝体で、日本書紀は編年体と書いたものが。

 古事記は紀伝体じゃありませんよね。各天皇記は「紀」と言えないこともないかもしれませんけど、「伝」はありませんしね。しいていえば、景行記の倭建命の部分は「倭建命伝」とも言えそうですけど、「伝」はそれくらいなものですしね。

 一方、日本書紀の方は、書名の由来が「日本書」+「紀」であるとする説に大きな説得力を感じますので、日本書紀こそ紀伝体(の「紀」の部分だけ)と考えられます。もっとも、「紀」しかないために、結果的に実質編年体になってしまっていますけど。

 だから、日本書紀を編年体と言っても間違いではないでしょうけど、古事記を紀伝体というのは無理でしょう。大体、古事記には、歴史書では不可欠と言うべき、それぞれの出来事がいつのことであるのかという記載がほぼないわけですから、紀伝体・編年体という枠組みとは次元の違う存在と言うべきでしょう。

 日本における紀伝体は、大鏡や大日本史ですよね。

 大体、レポートを書いている学生が、紀伝体とは何か、ということをちゃんと考えていないのでしょう。そういう風に考えれば、ネットで「古事記は紀伝体」という記述を見つけた時に、それを鵜呑みにせずに、「あれ?」と思い、そこを糸口にレポートが書けることでしょうに。惜しいことです。

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コメント

ぜひとも新典社新書37『古事記の仕組み』を読んでいただけるようご指導くださいませw。
もっともアレは「天武天皇のギャグ語り」と結論づけちゃってますが(^^;)

古事記のスタイルは
名前・住所・家庭環境・没年・墓所
が書かれているので、戸籍とか住民票のようなものですよね。

惟光さん

 コメントをありがとうございます。

 御著書、薦めます。♪

 各天皇記の冒頭と末尾、多少の相違はありますけど、ほぼ同じパターンですよね。フォーマットがあって、そこに記入していったような。

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