熱田神宮は皇太神宮?
またネットオークションで入手しました。尾張国熱田に鎮座する皇太神宮の境内図です。
右上の拡大図です。
こういうものが出品されているのを見て、「え?」と思いました。皇太神宮といえば伊勢神宮ですよね。熱田神宮の祭神は草薙剣と理解していました。祭神が天照大神ではない熱田神宮も皇太神宮と呼ばれていたのでしょうか?
熱田神宮の公式HPによれば、熱田神宮の由来の部に、次のようにありました。
>祭神
> 熱田大神(あつたのおおかみ)
>相殿神(あいどのしん)
> 天照大神(あまてらすおおかみ)
> 素盞嗚尊(すさのおのみこと)
> 日本武尊(やまとたけるのみこと)
> 宮簀媛命(みやすひめのみこと)
> 建稲種命(たけいなだねのみこと)
>ご祭神の熱田大神とは、三種の神器の一つである草薙神剣(くさなぎのみつるぎ)を御霊代(みたましろ)としてよらせられる天照大神のことです。
う~ん。祭神は草薙剣そのものではなく、草薙剣を御霊代とする天照大神ですか? ちょっと屈折しているような……。さらに、相殿神五柱の筆頭にも天照大神が位置づけられていますね。ちょっと納得しにくいです。
この境内図、画面下欄外の記述によれば、明治36年4月の印刷・発行、著作兼発行者は熱田神宮政所祢宜田島仲吉、印刷者は楠光堂二村銀太郎石印とあります。「石印」とあるので、石版画(リトグラフ)なのでしょう。
著作者兼発行者は熱田神宮の祢宜さんですから、明治36年の頃には、熱田神宮では自社のことを皇太神宮と呼んでいたのでしょうね。
歳をとっても知らないことだらけ。(^_^;
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